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100年前に電気自動車を開発 「メルセデス・ベンツ」代替駆動技術の歴史と進化を振り返る

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TEXT: 妻谷裕二(TSUMATANI Hiroji)  PHOTO: ダイムラーAG、メルセデス・ベンツミュージアム&マガジン

Blue EFFICIENCY(ブルーエフィシェンシー)】

 独自の豊富な経験を活かし、メルセデス・ベンツは排出ガスゼロのモビリティを実現するために一連の環境テクノロジーを発表。その総称が「ブルーエフィシェンシー」で、燃費の向上、CO2排出量削減、排出ガスのクリーン化などに向けたメルセデス・ベンツの革新技術である。

 その象徴が数々のパワートレイン。2009年に発表されたラグジュアリーセダンのSクラス HYBRIDは、欧州メーカー初のハイブリッド乗用車であり、先進のリチウムイオンバッテリーを採用した初の量産ハイブリッド車となった。

【CGIエンジン(Chaged Gasolin Injection)】

 低燃費と動力性能を両立させたガソリン直噴ターボエンジンの「CGIエンジン」。このCGIエンジンは高速かつ精密な燃料噴射を可能にする”ピエゾバルブ式インジェクター”を採用し、理想的な希薄燃焼を可能にし、極めて高い燃費性能を実現した。

 

【BlueTEC(ブルーテック・ディーゼルエンジン)】

 ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンに比べて特に排出成分で問題となるのが、窒素酸化物。この問題を解決すべく、「BlueTEC」には排出ガス中に尿素水溶液を噴射する”AdBlue(アドブルー)インジェクター”と”SCR触媒コンバーター”を組み合わせた、革新的な排出ガス浄化技術を採用した。

 化学反応によって有害物質を無害なものへと還元する画期的なこのシステムは、有害な窒素酸化物を無害な窒素と水に還元する排出浄化装置となり、世界最高水準のクリーン性能を実現させた。

【E-CELL & F-CELL】

 2010年、バッテリー電気駆動ユニットを搭載した「AクラスE-CELL」および商用車「VITO E-CELLバン」、さらに燃料電池を搭載した「BクラスF-CELL」といった電気自動車及び燃料電池自動車の3モデルを次々に発表。特筆すべきは「BクラスF-CELLワールドドライブ」で2011年1月30日、シュツットガルトを出発し 、125日間で4大陸(14か国)を約3万km走破する壮大なツアーを実施。燃料電池車で世界を一周するという挑戦は世界初の試みだった。

 そんな電気自動車ラインアップに「スマート・フォー・ツー」が加わったことも記憶に新しいところ。さらに、スーパースポーツカー「SLS AMG」のE-CELL実験車をも走らせるなど、排出ガスゼロにその躍進ぶりは止まらない。

 この環境コンセプトで特徴的なのは「効率化」が広範囲におよぶこと。軽量素材や空力性能の高いデザイン、転がり抵抗を減らしたタイヤなど、様々な部分で効率化が行なわれ、しかも日々進化しているのだ。

 今日では、メルセデス・ベンツは2016年10月のパリモーターショーで発表した中長期戦略「CASE」に取り組んでいます。CASEとは、”Connected”(インターネットを介して外とつながる)、”Autonomous”(自動運転)、”Shared”(所有せず共有する)、”Electric”(電動化)の頭文字をとったもの。特に、EQブランド・革新的電動化モデルで環境性能を追求しているが、その歴史はかなり以前から取り組んでいた事が解って頂けたと思います。

 メルセデス・ベンツは常に効率的で環境負荷の少ない自動車、その為の基本テクノロジーの開発に取り組み、数多くの革新的な技術をいち早く実用化してきたのです。

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  • 妻谷裕二(TSUMATANI Hiroji)
  • 妻谷裕二(TSUMATANI Hiroji)
  • 1949年生まれで幼少の頃から車に興味を持ち、40年間に亘りヤナセで販売促進・営業管理・教育訓練に従事。特にメルセデス・ベンツ輸入販売促進企画やセールスの経験を生かし、メーカーに基づいた日本版のカタログや販売教育資料等を制作。またメルセデス・ベンツの安全性を解説する独自の講演会も実施。趣味はクラシックカー、プラモデル、ドイツ語翻訳。現在は大阪日独協会会員。
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