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全開はクルマに思わぬダメージ! サーキットで必須の「クーリングラップ」の意味とやり方

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

ブレーキやタイヤの“熱ダレ”にも注意

 続いてはフィーリングで察知しやすいブレーキとタイヤ。いずれも摩擦により熱が発生するパーツで、ハードなブレーキングやコーナリングを重ねれば熱ダレしていく。ブレーキならペダルのタッチがフワフワしたり、明らかに効きが弱くなれば“もうヤバい”サインだ。

 タイヤもグリップが体感できるほど落ちたり、低い速度でスキール音が出るようになれば限界。エンジンブレーキを多用したり激しいステアリング操作を控えてクーリングし、それでもフィーリングが回復しなければピットに戻って長めの休憩、必要ならパッド交換やエア抜きをして次の走行に備えるようにする。

 なお走行枠の最後まで問題なく走り切ったときも、チェッカーフラッグを受けた後はクーリングしつつ、各部をできるだけ冷やしながらピットに戻るのがセオリーだ。全開走行から急に停止してエンジンを切ると、それまで当たっていた風が急になくなることで温度が急上昇し、オーバーヒートなど重大なトラブルを招く確率が高い。

 ちなみに、クーリング走行はクルマだけじゃなく、ドライバーの気持ちを落ち着かせるためにも有用。頭を冷やせば愛車が発する危険なサインに気付きやすいうえ、ライン取りやブレーキングポイントも冷静に見直せる。レースは別として一般のサーキット走行会であれば、最初から最後まで全開である必要はまったくない。

 少しの時間もムダにせず攻めたい気持ちもわかるが、休むことで大切な愛車を守れるし、ラップタイムに繋がる場合もある。せっかくのサーキットで痛い思いをしないためにも、適度な「クーリングラップ」を忘れずに!

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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