成功! いや失敗だ! いまでも議論噴出の「ハチロクの再来」と言われた「アルテッツァ」とは (1/2ページ)

成功! いや失敗だ! いまでも議論噴出の「ハチロクの再来」と言われた「アルテッツァ」とは

「AE86」が蘇ると登場前から話題沸騰

 「スポーツセダン」、このフレーズにワクワするクルマ好きも多いだろう。4ドアセダンに高性能なエンジンやサスペンションでチューニングを施し、スポーツカーにも迫る性能を発揮する。BMWやメルセデスなどEU車では、名車も多く人気も高い。

 国産スポーツセダンというと4WDが組み合わされることが多いが、操る楽しさを考えるとFRは外せない選択肢になる。1998年10月にトヨタは、「操り走る心地よさを堪能できるクルマ」として、スポーツセダン「アルテッツア」を発売した。当初はハチロクの再来として噂され、大いに盛り上がり、チューニングベースとしても期待されて鳴り物入りでデビューした。が、改造すると壊れる駆動系、重すぎるボディ、パワーが足りないエンジンなど、弱点も指摘され、販売面では期待どおりとはいかず、残念ながら一代で消滅してしまった。アルテッツアは失敗車だったのだろうか?

 

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トヨタ・アルテッツァは成功作か失敗作か

コンセプトを変更せざるを得なかったやむなき事情

 もともと、ドライビングを楽しむコンパクトなFRスポーツセダンとして開発がスタートしたアルテッツアだったが、社内の事情で同系統の車種と統合されるなど紆余曲折ののち、高級ブランド「レクサス」から販売されるエントリーモデルとしての役割を併せ持つことになった。欧州のDセグメント車としてプレミアムセダンの要素も加わったため、グローバル基準の安全性や品質が求められたことで衝突安全ボディなどを採用し、車重も重くなってしまった。また、BMW 3シリーズやメルセデス・ベンツCクラスなどのミドルサイズセダンに対抗できる車ということで高級感も求められた。

トヨタ・アルテッツァは成功作か失敗作か

ボディデザインはオーバーハングを切り詰め、タイヤを四隅に配置したロー&ワイドを強調するスタイルで、スポーツカーイメージを表現。独立した大きな丸テールランプとトランクフードにも丸ランプを配置して個性を打ち出したリアスタイルが印象的だ。インテリアは、スピードメーター(またはタコメーター)の内側に水温計や油圧計、電圧計を配置するクロノグラフをモチーフにしたメーターが新鮮でインパクトが大きかった。

シートはファブリックを使用した標準的なもので、「Lエディション」では高級感のあるISと同じ仕様になる。デビューまでにはニュルブルクリンクでの徹底的な走行性能テストを始め、ドイツのアウトバーン、フランスの山脈、真冬の北海道で徹底的に走りに磨きをかけた。

スペックはファンを納得させるに十分な内容

 「とびきりのFRスポーツ」をキャッチコピーに、登場したアルテッツアは、FRスポーツをアピールしていたため、極端に短いオーバーハングとロングホイールベース、フロントミッドシップ搭載のエンジンに加え、重量物を車体中心に寄せた最適な重量配分を実現した。プラットフォームはプログレに使われるFRマルチプラットフォームを改良したものが採用され、高剛性と安全性に配慮。サスペンショはスープラなどにも採用された前後ダブルウィッシュボーン。17インチの大径ホイールと215/45の扁平タイヤを装着し、ブレーキはアリストなど上級車種と同等のものが採用され、高い制動性を誇るなどスポーツモデルとしての素性は優れたものだった。トヨタ・アルテッツァは成功作か失敗作か

国内では「RS200」と「AS200」の2グレードで、スポーツモデルの「RS200」は従来の横置きから縦置きに変更された2000cc4気筒3S-GEを搭載。可変バルブタイミング機構VVT-iを採用し、チタンバルブなど最先端技術がふんだんに注入された。スペックは210ps/7600rpm、最大トルク22.0kg-m/6400rpmを発揮する3S-GE型の最終進化バージョン。トランスミッションは6速MTと5速ATで、6MTモデルにはトルセンLEDが標準装備される。

 

「AS200」は2000cc直列6気筒の1G-FEを搭載し、160ps/6200rpm、20.4kgm/4400rpmを発揮する4速ATモデル。こちらは高級感の高いプレミアムモデルで、海外では高級車ブランドの「レクサスIS200」として、3000cc直列6気筒の2JZ-GE搭載モデル「IS300」と共に販売された。

トヨタ・アルテッツァは成功作か失敗作か

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