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「即完売」に「中古が新車価格を上まわる」など当たり前! 「STI」のコンプリートカーがファンを虜にするワケ

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: SUBARU、STI、Auto Messe Web編集部

STIモデルはコンプリートカーだけじゃない

 現在のSTIシリーズは「S」「tS」「STI SPORT」「STI」の4種類。一部例外はあるが前の2種類が限定車として発売されるコンプリートカーで、後ろの2種類がスバルの工場ラインで作られるカタログモデルだ。つまり、STIは限定車ばかり出しているわけではなく、特に内容の濃いコンプリートカーが目立っている状況なワケ。

 ちなみにそれぞれの違いを説明すると「S」がエンジン/足まわり/駆動系/ブレーキなどすべてに渡って専用チューニングが施されたてんこ盛り仕様で、「tS」はtuned by STIの略、大雑把に言えば「S」からエンジンチューンを省いたライトチューンモデル。日本未発売のS209

 工場ラインモデルの「STI SPORT」は「STI」のフットワーク強化パーツが装着され、内外装もグレードアップされたカタログ上級モデルで、WRXのみに設定されるSTIは全体に手は入っているが、今となってはSTIのスタンダードモデルのような存在になってしまった。インプレッサWRX STI_20周年記念モデル

 価格は高い方から「S」「tS」「STI SPORT」「STI」の順で、WRXを例に比較すると「S」は「STI」より約200万円、「tS」だと約100万円高い設定。ちなみに、チューニング内容と価格差などの関係性はトヨタ86の「GRAN」「GR」「GR SPORT」もほぼ同じ。

理想のクルマを提供し続けるため、限定車に終わりなし

「それでも、S、tSシリーズを含めれば、STIはコンプリートカーを毎年のように出しているじゃないか!」と突っ込まれると、それはその通りだけれど技術は常に進化するもので、例えばその年には実現できなかったものが、技術革新や長年の研究、テストの成果で実現ができることがある。ニュルブルクリンク24時間レースに継続して参戦するのもその理由のひとつだ。技術者はそうして確立した技術を投入し、クルマのポテンシャルを高みに引き上げたい思いを常に持ち続けている。2020年モータースポーツ活動参戦車両の2台

 ただ、市販車では部品の量産の問題、コスト面の制約などでなかなか実現できないが、限定生産のコンプリートカーならば採算もクリアでき、今持てる技術を投入することで、理想に近づけることが可能になる。BRZ tS WRブルーのフロントカット

 もちろん、ビジネスの側面やブランド力の向上などの側面もあるだろうが、一番は「最新のポルシェが最良のポルシェ」であるように最新のコンプリートカー(特にSシリーズ)は「意のままに動かせるクルマ」というSTIの目指す現時点での最高到達点をユーザーに提供する意味合いが強い。発売された時点で最新ではなくなるため、クルマの終わりなき進化を追い求めて、STIはコンプリートカーを作り続けるのだ。

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