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「イジる」か「どノーマル」か? 500台限定の激レア「スープラ」を愛する2オーナーの両極端な生き様

投稿日:

TEXT: 深田昌之  PHOTO: 深田昌之

大事に乗られてきたクルマを引き継ぐ「保存&修理」というアプローチ

 もう1台のMA70スープラのオーナー、Nサン。こちらはノーマルっぽさを維持しているクルマ。2016年に手に入れたと言うこと。

 Nサンは以前80スープラに乗っていたとのことだが、なんと車両盗難にあってしまう(怒!)。そこで代わりのクルマを探したのだが、次もやはりスープラという名前のクルマに乗りたい気持ちが大きかった。もちろん80スープラを買い直すことも考えたが、Nサンは以前から「リトラクタブルライトのクルマ」に乗りたい気持ちを持っていた。そこで70スープラなのだ。なお、いろいろなモデルがあるなかでターボAにした理由を聞いてみると「どうせ乗るなら70スープラを代表するモデルに」という考えから選んだとのことだった。

 Nサンが手に入れたのはもちろん中古車。ルーフのクリアが経年劣化で剥げている部分があったが大きな傷や凹みはない。また、内装も革シートの傷みがあるがノーマルを維持している。それにホイールもノーマルという全体的には程度のいい車両だった。

 エンジンはオーバーホールをしていないまま20万キロ以上走っていたそうだが、歴代オーナーがきちんとオイル交換をしてくれていたのか、これだけの距離を走っていながら調子はよく異音等の発生もない。それにエンジンオイルの消耗も起きていないという。ターボAは当時からチューニング目的で乗っていた人も多いクルマなので、エンジンがここまで調子を維持しているのは奇跡に近い状態だろう。とてもいいクルマである。このミーティングにも宮城県から自走で参加しているとのことだった。

 ボディの程度がよくエンジンも好調と恵まれた状態のクルマだが、そこはやはり80年代のクルマ、細かいトラブルはいろいろ経験することになったという。大きなところではオルタネーターが故障して発電しなくなったり、ラジエターのアッパータンクが割れて冷却水が漏れることが2回。それとヒーターホースの破れも経験しているが、純正パーツがもう手に入らなかった。

 そこで探しまくった結果、アメリカ製のパーツがあることを知り、それをなんとか手に入れて修理をしたそうだ。そしてエアコンもガス抜けがあるようでここの修理をどうするかが今後の課題のようだ。

 こうした苦労はあるけどNサンはこのMA70スープラの乗ってよかったと思っているとのことだ。今回のようなミーティングではターボAということから、同じスープラ乗りに声を掛けてもら宇ことが多いし、ガソリンを入れに行ったスタンドで、自分より年上の人に「70スープラいいね、しかもターボAだね、すごい」と言われることもよくあるそうだ。こうしたクルマを通じての出会いは往々にして「気持ちのいいもの」なので、その機会を作ってくれる70スープラはオーナーにとって多少の苦労があっても乗り続ける価値のあるクルマだということである。

 このように「変えていく」ことで楽しむスタイルと、「直していく(戻していく)」ことを楽しむスタイルの2台。こうした楽しみ方は機械的なイジりがアレコレできる旧車でなおかつオーナの気持ちがグッと入るクルマでなけれ味わえないものだと思うけど、そこはMA70スープラのしかも3.0GTターボA、題材としてはこれ以上ないくらい十分なモノ。こうしたクルマとの付き合いかたはクルマが好きな人にとってひとつの理想形でもあるので、今回のこれをひと言で言うと「いいもの見せてもらいました」である。

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