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公道の常識は通用しない! サーキットでは「天候」でタイヤの「空気圧」を変更するワケ

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

小雨で路面からハーフウェットなら空気圧は“やや低め”がいい

 小雨で路面がハーフウエット、あるいはウェットパッチが残っている程度の路面なら、空気圧はやや低めに設定。そうすることで、タイヤの接地面積を増やしてグリップ力を上げて、少し張力剛性を落とすことで、タイヤをよれやすく=発熱しやすくでき、コーナーでのコントロールもしやすくなる。雨の筑波サーキットを走るレクサスISF

 一方、水しぶきが上がるぐらいの雨量や大雨のときは、空気圧は高くする。コース上に水たまりが出来ているということは、ハイドロプレーニング現象が起きる可能性があるわけで、ハイドロプレーニングの発生リスクは、タイヤの空気圧が高ければ高いほど減らすことが出来るからだ。ハーフウェットの路面を走るスバルBRZ

 空気圧とハイドロプレーニング現象の関係については、NASAが発表した「V=63√P」という公式があり、Vはハイドロプレーニング現象が発生する速度。Pはプレッシャー、つまりタイヤの空気圧を意味している。この公式によると、タイヤの空気圧が2.0kgだと、約90km/hでハイドロプレーニング現象が起こり、空気圧が3.0kgだと、約110km/hまで大丈夫ということになる。(※ 上記の公式は、タイヤの溝より水たまりの水深が深いケースを想定)空気圧が低いとハイドロプレイニング現象が起きてしまうため、低すぎるのは良くない

 いずれにせよ、ヘビーウェットのときは、タイヤも発熱しにくくなるし、排水性も悪くなるので、空気圧を高めにし、接地面圧を高くしておくのが正解。少なくとも安全性を考えれば、雨の日の空気圧は高めにしておいた方が安心、確実。「雨の日は、空気圧を高めに設定する」と覚えておこう。

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  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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