目線は高いほうが見えやすいハズ! それでも「走り好き」が「シート位置」を下げたがるワケ (1/2ページ)

目線は高いほうが見えやすいハズ! それでも「走り好き」が「シート位置」を下げたがるワケ

シートのローポジション化でクルマの特性も変わる

 “サーキットで速い人はドライビングポジションにこだわる……” 昔からよく言われる決まり文句で、そのひとつがシート座面の高さだ。一般的にスポーツ走行では低くするのがセオリーだけど、その方法やどんなメリットがあるのかを考えてみたい。

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一般的にスポーツ走行ではシートポジションを低くするのがセオリーだ画像はこちら

一番のメリットは重心を下げられること

 機会があればレーシングカーやプロショップのデモカーなどで、特にドライバーが乗った状態を真横から見てみよう。一般のクルマに比べて頭の位置がだいぶ低く感じるはずで、ヘルメットの下部がドアに隠れて見えないケースもある。速さや機能を極限まで追求したクルマだけに、何らかの理由があって下げているに違いない。まずはローポジション化による最大のメリット、重心が下がることについて考察してみよう。レーシングカーやタイムアタックのマシンなどは、ヘルメットの下部がドアに隠れて見えないケースもある画像はこちら

 クルマを構成するパーツで最大の重量物はエンジンで、レーシングカーはさまざまな手を使って搭載位置を低くしている。エンジンが低くなれば重心も下がり、ロール量が減って動きもクイックになったり、タイヤの接地性が上がるなどメリットは多数。そしてエンジンに次ぐ重量物はドライバーで、シートのローポジション化で得られるメリットも同様なのだ。ロール量つまりクルマの傾きが大きければ恐怖心も増し、ビギナーほど冷静かつ正確に操作することが難しいだろう。レーシングカーはさまざまな手を使って搭載位置を低くしている画像はこちら

 ちなみに目線の低さをメリットとして挙げる人がいるけど、シートが低くなればなるほど視界は狭くなってしまい、それは逆にデメリットと考えるドライバーも多くいる。ドラテクでは「目の前だけじゃなく先のコーナーを見ろ」というのがセオリーだが、極端なローポジション化は目先のコーナーしか見えなくなるし、左右の視界も狭くドライバーの得られる情報量が減ってしまう。ドラテクでは「目の前だけじゃなく先のコーナーを見ろ」というのがセオリー画像はこちら

 座面を低くすることによるもうひとつのメリットは、車種や身長にもよるが頭上のクリアランスに余裕が生まれること。特に全高の低いスポーツモデルでは、純正シートにヘルメットを被って着座すると、頭がルーフの内装に干渉してしまうケースがある。その状態ではまともに運転なんてできないので、シートのローポジション化は非常に有用というワケだ。座面を低くすることで、頭上のクリアランスに余裕が生まれるメリットもある画像はこちら

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