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勝敗の行方は「サバンナの神」次第? 経験者が語る「サファリ・ラリー」制覇のコツ

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TEXT: 三好秀昌  PHOTO: 三好秀昌,TOYOTA,Red Bull Media House

 野生動物に競技規則は通じない

 今年のサファリのステージはほとんどがプライベートエリア、広大な農場の中だ。

 農場といってもほとんどは開発されてない原野、サバンナだ。いちおう周りを柵で囲っているから一般車は入ってこない。だから閉鎖空間という事でSS(スペシャルステージ)で使える。

 ただ野生動物は完全にコントロールできない。シマウマやインパラ、キリンあたりは農場(彼らにしてみれば住処を勝手に人間が農場と呼んでるに過ぎない)の中にたくさんいる。閉鎖されたSSであっても野生動物はいるサファリ・ラリー 群れの動物は先行車やヘリコプターが飛んで威嚇し、コースから引き離したりするが、時間が空けばまた戻ってくる。

 だから先頭ゼッケンはだいぶ気を使かう。オイラもSS制になった2007、2008年にほぼ同じエリアのステージを走った。ゼッケン2番スタートだったが、あっと言う間に1番がリタイアしてしまったので先頭でコースに入ることに。こうなるともう、インパラ、ガゼール、ダチョウ、キリン、ジャッカルと動物観察は最高だった(笑)。

 そしてシマウマの群れに何度か行く手を阻まれもした。

 時々オフィシャルのヘリコプターが低空飛行でシマウマの群れを追い払ってくれているのが遠くに見えるのだが、群れは分散して逆に取り留めもなくコース周りに散らばる。これには閉口した。パニックに陥ったシマウマの動きが読めないのだ。いわゆる有難迷惑って奴ですな(泣)。

 とにもかくにも一筋縄でいかないのがサファリの伝統なのだろう。昔の競技形態TC(タイムコントロール)制の話は次回に持ち越しということ……。

クワヘリ (※ケニヤ現地のスワヒリ語でバイバイ)!

 

執筆/三好秀昌

 ラリードライバー、フォトグラファー。1990-1994年まで篠塚建次郎選手をドライバーとする三菱ラリーアートのチームマネージャーとしてサファリ・ラリーに関わってもいる。自らもスバル・インプレッサのドライバーとして1995、1996(WRC)、1999(WRC)年参戦。1995〜96年2年連続サファリ・ラリーでグループN優勝。

 2007〜08年、アフリカ選手権サファリ・ラリーに三菱ランサーエボリューションのドライバーとして参戦。2008年FIAアフリカ・ラリーチャンピオン獲得。5回のサファリ・ラリーでは完走率100%。親しみあるショットの動物写真家でもある。

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