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ホンダ・ホンダ・ホンダ! 車載バイク「モトコンポ」も衝撃的だった「初代シティ」伝説

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

ターボモデルはジャジャ馬ぶりを披露

 ボンネットにパワーバルジがつくターボはパイパーターボと呼ばれ、小型高回転型ターボチャージャーを組み合わせ、1.2Lで100ps/15.0kg−mの高性能を発揮。同時に18.8km/Lのターボ車第1位となる低燃費も達成した。ターボはさらに翌1983年10月に“ターボII”へ進化。 全幅を1625mm(それまでのターボ、標準車は1570mm)に拡幅した迫力のブリスターフェンダー、専用前後バンパー、ビッグパワーバルジで凄みを効かせたボディに、110ps/16.3kg−mに性能を高めたエンジンを搭載。フロント+30mm、リヤ+20mmのワイドトレッド化された足まわりには、ハードスタビライザーが組み込まれた。 メーターにはデジタル式の専用グラフィックメーターを採用した。オレンジ色の16セグメントの表示で、ターボの過給圧が視認できるグラフィックターボメーターも装備。もっともこのメーターを勢いよく点灯させるような加速を試みると、トルクステアも辞さないジャジャ馬ぶりだったのが実際のところ……ではあった。

全12色のカラフルなボディカラーを組み合わせられるカブリオレ

 一方で2、3、4速に高低ふたつのギヤを持ち、4速で7速の高効率な走りをモノにしたハイパーシフトなども登場(1985年)。4速と7速はスイッチで切り替える方式だった。

 それと忘れられないのがカブリオレだ。登場は1984年7月のことで、当時、筆者は編集者として神奈川県の逗子マリーナで開催された試乗会に参加した。今はすっかり趣が変わってしまい残念でもあるが、陽が傾くとまるでイーグルスの「ホテルカリフォルニア」のジャケ写のように見えた、当時のレストランセゾンのエントランス前に、全12色のカラフルなカブリオレが並ぶ光景は壮観なものだったのを覚えている。 そのなかから(記憶が正しければ)マイアミブルーと呼ばれた水色を試乗&撮影車に希望し、海岸線を走った。多少ボディがワナワナしつつもそんなことに目くじらを立てるどころか、決められた試乗時間枠を忘れて乗っていたような気がする。ロールバーの付け根にpininfarinaのバッジを見つけて「おぉ!」と感動しながら。

 合理的なコンパクトカーながら、乗ると楽しげで気持ちをホッコリとさせてくれる……そんなクルマだった。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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