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イタリア人のクルマバカっぷりが圧巻! 極寒のアルプスをクラシックカーで駆け抜ける衝撃ラリーがあった

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TEXT: Auto Messe Web編集部 竹内耕太  PHOTO: Pierpaolo Romano

  • イタリア北部のマドンナ・ディ・カンピーリオを拠点に500kmのラリー
  • 標高が高く体感温度マイナス15度というシビアな環境
  • ルートの半分以上は夜間走行となる
  • 3日目は上位32台で氷上トライアル
  • 日本からも参加してみては
  • 一番古いクルマは1927年式ブガッティ・タイプ37A
  • 100年近く前のクルマもハードに走行
  • ランチア好きには神のような存在のミキ・ブラシオンさん
  • ランチア・ストラトスはイタリア人の誇り
  • 1937年式ランチア・アプリリア

凍てつくアルプス山系500kmを130台のクラシックカーが走る

 イタリア最北部のトレンティーノ州で真冬に行われるクラシックカー・ラリー「ウィンターマラソン(Winter Marathon)」。2022年で34回目を迎えた伝統あるイベントで、今年は1月20日(木)~22日(日)にかけて開催された。氷と雪に覆われた極寒のアルプス山系を旧車で走り抜けるという、イタリア人のクルマバカ(ほめ言葉)が極まったようなラリーの様子をお届けする。

標高1500m超の氷と雪のコース、しかもラリーの半分は夜間

 冬のクラシックカーの祭典「ウィンターマラソン」の拠点となるのは、アルプス山系に連なるスキーリゾート地「マドンナ・ディ・カンピーリオ」。イタリア最北部、トレンティーノ州の州都トレントから、さらに北西の山岳地帯へ分け入ったところにある街で、標高は1522mある。

 ウィンターマラソンの参加資格は、1976年までに製造されたクルマ。今年は賞典外として特別に参加を認められた1980年代ポルシェ4台を含む、合計130台がエントリーした。イタリアのイベントで参加者のほとんどもイタリア人、それゆえ「フィアット」や「ランチア」、「アルフロメオ」といったご当地のクルマも当然多いのだが、じつは最大勢力は「ポルシェ」の28台。「MG」や「トライアンフ」などイギリス勢やスウェーデン「ボルボ」などなど、国際色豊かな欧州旧車の博物館となる。

イタリア北部のマドンナ・ディ・カンピーリオを拠点に500kmのラリー

 アルプス山系のルートを500km以上、合計で16時間以上にわたり走行するラリーで、その間に65カ所のチェックポイントと、6回のアベレージトライアル(区間内を指定の平均速度で走る)が設定される。絶対的な速度ではなく、あらかじめ定められたルートを定められたペースにいかに忠実に走れるかを競う、クラシックカー・ラリーでは定番のスタイルだ。

標高が高く体感温度マイナス15度というシビアな環境

 日程は、初日の昼間に本部に集合したら、夕方にスタートして雪の積もった山道を日が変わるころまでひたすら走る! 2日目は昼前にスタートし、いくつもの峠を深夜まで走り回ってマドンナ・ディ・カンピーリオに戻ってきて、ラリーの本編は終了となる。

ルートの半分以上は夜間走行となる

 そして3日目、それまでのラリーの上位32台が凍った湖のステージに集合して、氷上タイムアタックを開催。その結果を加算して最終的な順位を決めるというわけだ。冬のリゾート地ゆえ、ここで一般のギャラリーも貴重なヒストリックカーたちの激戦を見ることができる。

3日目は上位32台で氷上トライアル

一番古いクルマは1927年式のブガッティ!

 ウィンターマラソンではエントリー車の年式順にゼッケンナンバーが振り分けられる。今年ゼッケンナンバー「1」だったのは、今から95年前に誕生した、1927年式の「ブガッティ・タイプ37A」! 博物館もののコレクターカーながら、劣悪な路面状況のラリーをものとせず完走し、堂々の12位に。

一番古いクルマは1927年式ブガッティ・タイプ37A

 ブガッティのオーナーであるマッテオ・ベロッティ氏はこの大会の常連。2016年と2017年は1973年式「ポルシェ911 T2.4タルガ」で参加し、2018年は1937年式「ランチア・アプリリア」、2019年は1953年式「ポルシェ356クーペ」、2021年は1939年式「フィアット508C」と続いてきて、とうとう今年は1927年式ブガッティに……。クラシックカー沼の深みを突き進んでいる、クルマ趣味人の鑑である。

100年近く前のクルマもハードに走行

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