ナンパなビートに硬派なカプチーノ! AZ-1はオタク感! 懐かしの軽スポーツ「ABCトリオ」がカタログも個性派トリオだった (1/2ページ)

ナンパなビートに硬派なカプチーノ! AZ-1はオタク感! 懐かしの軽スポーツ「ABCトリオ」がカタログも個性派トリオだった

この記事をまとめると

  • ポップでファンキーなノリで売り出されたビート
  • オーセンティックな雰囲気が濃厚だったカプチーノ
  • ボディ骨格もコンセプトも尖りまくっていたAZ-1

ホンダ・ビート(1991年5月~)

 まずホンダ・ビートから振り返ってみよう。ビートの登場は1991年だったが、その2年前、ホンダからあの初代「NSX」が登場していた。そのスーパースポーツカーNSXと同じミッドシップが軽で登場したのだから、これはもう話題騒然といったところ。ただし、そこはホンダ流のハズしというか、ボディ色にもあったカーニバルイエローを表紙の地色に使ったカタログはポップでファンキーな仕立てで、意表を突かれた感じだった。同時発表の専用ファッションアイテム(サングラス、ウェアなど)も用意された。

カーニバルイエローを訴求色にポップな雰囲気を強調していたビート

 全14ページのカタログ中、メカニズムの紹介に費やされたページはわずか2ページ。ただしそこには、さり気なくミッドシップの車両レイアウトがわかる図版や透視図、多連スロットルと、ふたつの燃料噴射制御切り換え方式を採用し64ps/6.1kg・mの性能を発揮したMTREC 12バルブエンジンや、40mmと短いストロークのマニュアルシフト(実車は左右のセレクト方向のストロークも小さかった)の話がコンパクトにまとめられている。

メカニズムの紹介はたった2ページ

 プレス向けの広報資料を見れば「重心高440mm(空車時)という極めて低重心で、前後重量配分43:57(1名乗車時)の理想的なボディバランスを実現」などと書かれていたほか、エンジン、サスペンション、フルオープンモノコックボディの解説などが載せられている。少なくともカタログでは、そうした話はほぼ抜きで(!)、さあ、キミもミッドシップ・アミューズメントを堪能しようぜ! 的なトーンで明るく訴求していたところが、いかにもそのころのホンダらしかった。

ビートの純正オプションにはインターコムもあった

スズキ・カプチーノ(1991年10月~)

 次にスズキ・カプチーノだが、コチラはホンダ・ビートとは対照的で、えんじ色の表紙のカタログも、いかにもオーセンティックな雰囲気がプンプンと。カタログの最初の文面も「オープンエアモータリングは、もとを正せば欧州の文化である」などとやっている。

ヨーロッパのオープンカー文化をバックグラウンドとしたカプチーノ

 夕刻の風景にカプチーノが佇むロケ写真もいかにもだし、デザイン、ディテールから始まり装備、仕様、メカニズムと説明の続く「中身」も、このクルマの購入を検討中のマニアが、いかにも寝ても覚めても(トイレの中でも)ページをめくり写真を眺め、いいじゃないか……と思いを馳せる姿が目に浮かぶ感じだ。

フルオープン、タルガトップ、Tバールーフ、ハードトップと4種類のアレンジができた

 資料を見返していると、発表当時の取材時のメモが出てきて、クルマの4面図のコピーの「450mmの重心高」のところに蛍光オレンジのマーカーで印をつけてあったり、自筆で「シートスライド量168mm(12mm×14ノッチ)、重心から前軸までは990mm」などと記してあった。

 実車では3分割ルーフや回転収納式リヤウインドウなどのギミックも盛り込まれていたが、搭載エンジンは3気筒ツインカム12バルブインタークーラーターボ(F6A型)、アウターパネルに軽自動車初のアルミ製パーツを使うなど、こだわりの造りは随所に。1995年5月には電子制御3速ATを追加し、このモデルには電動パワーステアリングが採用された。

1995年には3速ATモデルも追加された

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