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遊ばずにいられるか! 軽自動車の革命児「ネイキッド」の自由過ぎる発想がスゴイ

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

道具感に溢れるデザイン

 一方で外観にもアイデアが盛り込まれていた。誰でも「おや!?」と思わせられるのはヒンジが剥き出しの4枚のドアだったが(経年変化は現認していなかったが、もしグリスが滲み出たとしてもそれは“使い込んだ感”の演出と見做していたのかも)、何とドアパネル(窓枠よりの下の部分)は前後のドアで同じ形になっていた。ダイハツ・ネイキッド

 いま、咄嗟にそれ以前の同様の事例を思い出せないのだが、そういう合理的な設計も、こうした“こてんぱんに使いこなす系”のクルマのコンセプトとの親和性が高い。この部分の説明でカタログに“ドアパネルは前後共通です。だからどうした、といわれればそれまでですが”と、ペーソスに溢れた表記があったのも微笑ましい。

 なお4枚のドアはすべてほぼ直角まで開く構造だったため、乗降性、荷物の出し入れは非常にスムースにできた。ルーフやドアパネルにビードやプレスの入った道具感に溢れるデザインは、そういう配慮も盛り込まれてれていた。

 工夫といえば、外観でいうとフロントバンパーが3分割になっていて、トルクスネジで固定されている構造をとっていた。つまり自分で脱着が可能ということで、バンパーコーナーであればもしも擦ってしまった場合でも交換可能となっていた。ダイハツ・ネイキッド

 カタログには何と“自分でも外せます、色を塗るなら丁寧に仕上げましょう”といったことまで書かれていたのは前代未聞といったところか。そういったこだわりが許された、気持ちの余裕があった時代に生まれたクルマだった……そんな風に思える。ダイハツ・ネイキッド

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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