乗り手を選んでいるのかと思うほどキョーレツ! ホンダS2000の刺激的な走りに悶絶 (1/2ページ)

乗り手を選んでいるのかと思うほどキョーレツ! ホンダS2000の刺激的な走りに悶絶

この記事をまとめると

  • ホンダ創業50周年記念車として1999年にS2000がデビュー
  • 初期型のAP1はハンドリングもエンジンもとにかくシャープだった
  • 後期型は排気量アップにともない少しマイルドな仕様に変更

軽量かつ高剛性のボディに超高回転型エンジンを搭載

 この2ドアオープンのスポーツカーはとにかくすごいクルマだった。何がすごかったと言えば、まずはボディだ。それは“屋根が開くという開放感があるから、ボディ剛性が多少緩くても良いでしょう”という言い訳を徹底的に排除。この時代のオープンカーブームの起点となったユーノス・ロードスターの登場以来、さまざまなメーカーが2シーターオープンを発売する。

 ホンダは自慢のブランド力で勝負したのだが、S2000はボディ中央に位置するフロアトンネルをメインフレームの一部として活用した。さらに、フロアトンネルと前後サイドメンバーを同じ高さでつなぐX字型の新構造(ハイXボーンフレーム)を専用開発。これにより完全にストレート化させたサイドメンバーからフロアトンネル、サイドシル、そしてフロアフレームまでがつながる「三又分担構造」を形成し、軽量かつ高剛性の両立を可能にした。S2000のボディ補強

 加えて衝突安全性も追求され、前面フルラップ衝突試験55km/hや側面衝突試験50km/h、後面衝突試験50km/hを達成。さらにボンネットとワイパーに衝突軽減を施した歩行者障害軽減ボディも採用していたのだ。

 もちろんサスペンションも切れ味重視で、S2000専用のインホイール型ダブルウィッシュボーン式を新設計して採用。ブレーキもフロント16インチ、リヤ15インチ用にコンパクトなABSとトルセンLSDを組み合わせて、復活した「S」の名に恥じないスポーツカーに仕立て上げ、ふたり乗りでもメカミニマムを追求したあたりがホンダらしいこだわりであった。S2000の前後サスとトルセンLSD

 エンジンは新開発のF20C型直列4気筒DOHC VTECを搭載。リッターあたり125ps、最高出力250ps/8300rpm、最大トルク22.2kg-m/7500rpmをという超高回転型のユニットは従来の2L直4よりもコンパクトな設計とした。さらにマルチポート排気2次エアシステムとメタルハニカム触媒の採用で、冷間時の効率的な排ガスのクリーン化を実現。当時の「低排出ガスレベル」も満たされていた。これによりホンダの「S」の名に対する期待値とそれを裏切らない性能から、発売当初から排ガス性能にも優れていたS2000は高い評価を受ける。S2000に搭載のF20C型2L直4エンジン

FRスポーツらしいロングノーズの分かりやすいスタイルを採用

 スタイリングは、縦置きエンジンのFRスポーツを連想させるウェッジシェイプとエンジンを低く後方に配置するビハインドアクスルレイアウトによって、ロングノーズを印象付けるフォルムを実現。それでいてフロントフェンダーはドライバーから視認できるようにデザインされ、サーキットではコーナーへのアプローチがしやすいように配慮されたものとなっていた。S2000のフロントスタイル

 インテリアはフォーミュラーカーをイメージした視認性の高いデジタルメーターを採用し、操作系はオーディオやエアコンも含めてメーター周りに集中。しかも中央に位置するスイッチ類は、かなり運転席側に向けた仕立ても、走りにこだわるホンダらしい設計であった。もちろん低い着座位置とフレーム構造の影響で高めに設定されたセンターコンソールが包まれ感を好演出。ドライビングシートはフルバケットシート並の身体のホールド性を目指して開発され、直径360mmという小径ステアリング(ゼロオフセット)やアルミ削り出しのシフトレバーの操作性と相まって、まさにスポーツカーと言えるコクピットがスポーティなムード満載だ。S2000のデジタルメーター

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