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【中古車購入後にまずやるべきこと】人気のネオクラスポーツカーを長く大切に乗るための4つのリフレッシュプランをお教えします

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: AUTO MESSE WEB

  • シャシーリフレッシュのイメージ

  • 傷んだモール類
  • シャシーリフレッシュのイメージ

人気の「AE86」も初期型は1983年に登場して40年選手

 1980~1990年代に生産されたネオクラシックカー。それ以前のハコスカなどに比べれば当然ながら新しいが、古いモノはすでに車齢が40年を超えている。いざ手に入れてカスタムしたはいいものの、思ったほど性能アップを体感できなかったり、調子を崩した経験を持つ人もいるだろう。

 もちろん装着したパーツの良し悪しや相性もあるが、クルマが本来のコンディションではなかったせいで、本領を発揮できない可能性もゼロじゃないはずだ。愛着あるネオクラシックカーをトコトン味わい尽くすため、チューニングと同時か事前にやっておくべきことを挙げてみよう。

本来の走りを味わうなら「シャシーリフレッシュ」は必須

 まずはルックスにもコーナリング性能にも大きく影響する足まわり。車高調にしろノーマル形状のダンパーとスプリングにしろ、サスペンションのブッシュが劣化して割れている状態だったり、アーム類が曲がっていては本来の性能を味わえるはずもない。年式を考えると純正パーツを入手できるかは微妙だが、絶版になっていないのなら是が非でも押さえておくべし。

確実な制動力を手にするための「ブレーキまわり」

 続いては制動系だ。ブレーキパッドおよびブレーキローター、ブレーキホースの劣化や摩耗は目で見て分かりやすい。それらを思い切って新品にしたにもかかわらず、ブレーキのタッチがイマイチ頼りないときは、キャリパー本体が変形している可能性がある。

 俗に「開く」と呼ばれる症状で、こうなるとオーバーホールしても改善せず、新品やコンディションのいい中古キャリパーを探して交換するしか手はない。またエンジンルームにあるブレーキのマスター付近が濡れていたり、塗装が剥がれているときはフルードの漏れを疑ったほうがいい。

錆などからボディを守る「モール類の交換」

 次は最大の難敵といえるボディ。剛性アップのためにタワーバーやロールケージの装着を考える人も多いが、先にやっておきたいのは劣化したモールやウェザーストリップの交換だ。

傷んだモール類

 ヒビ割れたり欠けた部分から少しずつ水が浸入し、いつの間にか手に負えないほど錆が進行していた、というのはネオクラシック以降の世代でも割とよく聞く。純正パーツはすでに絶版の恐れがあるが、長さを合わせてカットする汎用品を使用したり、状態によっては補修で何とかできるケースも。

劣化によってエンジンを傷めないための「クーリング対策」

 最後は冷却系だ。パワーアップの手段はネオクラシック世代でも事欠かないが、クーリングが追い付かずオーバーヒートでエンジンブローした、というのは精神的にも金銭的にもダメージが大きすぎる。それを防ぐにはラジエターをはじめとする、冷却系のリフレッシュがもっとも効果的だ。

 古いラジエターは樹脂製タンクと金属製コアの継ぎ目からクーラントが漏れてしまったり、サーモスタットの弁が閉じて固着しクーラントがラジエターに流れなくなってしまうことも。さらに、ラジエターキャップのスプリングやパッキンが劣化し密閉力が落ちるなど、冷却系には重大なトラブルを引き起こす要素がそこかしこに潜んでいると心得よう。

* * *

 手間もお金もかかるネオクラシックカーだが、今のクルマにはない魅力があることも確か。チューニングにはやる気持ちを抑えつつ、長く乗るためにもまずは各部の状態を把握し、必要に応じたリフレッシュを優先してあげるべし。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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