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予想通りの2億4000万円! フェラーリ「F40」は事故物件でも高値安定

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: Courtesy of RM Sotheby's

4万8511kmをオドメーターに刻む

 RMサザビーズ社が、2022年11月5日に開催したロンドン・オークションは、今年開催されたオークションのなかでも、もっとも大きな話題を呼ぶものといっていいだろう。それは同オークションのなかで特別に用意される「グラン・ツーリスモ・コレクション」と呼ばれる18台のスーパースポーツやグループB車両などからなるコレクションが、一堂に出品されたのが一番の理由だ。

 近年登場したクルマのなかでもっとも優れたセレクションの一台一台は、パフォーマンスを極限まで追求するために、どれもが美しいフォルムとメカニズムで高く評価される存在だったのはいうまでもない。

 その第一弾として紹介するのは、フェラーリが1987年に発表した、同社の創立40周年を記念したアニバーサリーモデルの「F40」だ。出品されるF40はグラン・ツーリスモ・コレクションに最初に加えられた一台であり、それによりコレクションのテーマが“パフォーマンス”であるという方向性が定まった。

ファーストオーナーはモナコ在住! 2オーナーモノのF40

 参考までにこのF40の新車時からのオーナーは、現オーナーを含めてわずかにふたり。リアミッドには478psの最高出力を発揮する2.9LのV型8気筒ツインターボエンジンを搭載している。また当時最先端の軽量素材で徹底的な軽量化を追求するが、その開発コンセプトに最終的なサインをしたのはエンツォ・フェラーリ自身であり、それが彼が直接に開発を認めた最後のモデルであったことはよく知られている話である。

 F40のベースを振り返るのならば、1984年に発表されたGTO(のちに250GTOとの混同を避けるために、288GTOと呼ばれるようになる)にまで話をさかのぼることになる。

 のちにチーフ・エンジニアのニコラ・マテラッツィが語ったところによれば、288GTOは年間に200台以上の生産を必要とするグループB車両という名目で世間には広まっていったとのことだが、実際には将来の8気筒フェラーリ像を模索するための限定車にすぎなかったという。

 だがフェラーリはこの288GTOをベースとした1台を含め、トータルで6台の288GTOエボルツィオーネを製作。それがF40の開発に大きな役割を果たしたのだ。

 F40は当初、400台ほどの限定生産が計画されていたというが、人気は高く実際には1313台がラインオフされるに至っている。今回の出品車は8895のシャシーナンバーを持つもので、デリバリーは1991年4月30日。ファーストオーナーはモナコに在住する人物だったという。

F40人気はまだまだ収まらない!

 現在のオーナー、すなわち出品者がこのF40を入手したのは、1997年の7月のこと。グラン・ツーリスモ・コレクションのあるイギリスには1998年5月に輸入されている。

 その後アクシデントによって、フロントとリヤのクラムを交換する必要が生じたとRMサザビーズのカタログには記載されているが、現在4万8511kmをオドメーターに刻む8895のコンディションは新車同様。

 もちろん整備記録書や多数の請求書、ならびに予備のブレーキディスクとシートベルトが付属しているという。RMサザビーズはこのF40に、140万~160万ポンド(邦貨換算約2億3800万円~2億7200万円)の予想落札価格を掲げていたが、結果は141万1250ポンド(邦貨換算約2億3840万円 )での落札となった。F40の人気はまだまだ収まりを見せないようである。

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