クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CUSTOM
  • 片側「シングル出し」でも左右「4本出し」でも性能に差はない!? マフラーの出口本数はどうして違うのか解説します
CUSTOM
share:

片側「シングル出し」でも左右「4本出し」でも性能に差はない!? マフラーの出口本数はどうして違うのか解説します

投稿日:

TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: AUTO MESSE WEB

  • マフラーチューニングのイメージ

  • シングル化したWRX STI
  • マフラーチューニングのイメージ

マフラー出口の種類は豊富になった

 排気の流れをスムースにするチューニングパーツであり、リアビューを引き立てるドレスアップパーツでもあるマフラー。メインパイプの太さや曲がりの少なさが性能に直結するのは分かるが、テールエンドの本数やデザインによってパワーや特性は変わるのだろうか?

 また同じデュアルでも左右から1本ずつ出ているのか、右もしくは左の片側から2本なのかという違いもあり、マフラー交換を考えている人にとっては気になるところだ。

近年のモデルに複数出しはビジュアルアップの要素も強い

 結論から言ってしまうと極端に細すぎない限り、本数や出口の位置でマフラー性能は変わらない。排気効率に関わるのはサイレンサーよりエンジン側のメインパイプで、それより極端に細くなければ抜けが悪くなることはないと考えていいはず。

 大排気量なら排圧を逃すため本数を増やすことも有効だが、最近のスポーツカーや高級車にデュアル出しが多いのは、性能よりデザイン面における要求を満たすためだろう。

複数出しのシングル化は軽量化などメリット多し

 ただし社外品のスポーツマフラーでは純正の左右デュアル出しを、いずれかの片側シングル出しに変更されるケースも少なくない。排気効率を優先した結果、シングル出しになった製品も当然あるはずだが、シングルのほうがデュアルより軽量であり製造コストが低いのも確かだ。

シングル化したWRX STI

 マフラーはいわゆる「バネ下」に分類されるパーツであり、バネ下1kgの軽量化はバネ上の15kgにも相当すると言われる。仮にマフラーがデュアルとシングルで3kgの違いがあるなら、その差をほかの軽量パーツで埋めることは相当に難しいはず。

 純正バンパーがデュアル出し前提のデザインであればシングル化による見た目の違和感は多少なりともあるが、排気効率に加えバネ下の軽量化による数多くのメリットを享受できるのであれば、ある程度のルックスを犠牲にしてもシングル化するという選択肢は大いにアリだ。

* * *

 なお最近ではホンダ「S660」やレクサス「LFA」がセンターからの3本出しを採用したり、環境性能に優れるハイブリッドカーがテール部分をリアバンパーの内側に隠すなど、クルマのキャラクターをアピールする手段としてもマフラーが利用されることが多い。いずれにせよテールの本数や形状は排気効率にはあまり関係がなく、それより手前に位置するメインパイプの径や取りまわしが重要。サーキット走行が中心で軽量化にこだわる人は別として、デザインの好き嫌いで選んで大過はないと言っていいだろう。

  • シングル化したWRX STI
  • マフラーチューニングのイメージ
すべて表示
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
著者一覧 >

 

 

 

 

 

ranking

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

ranking

AMW SPECIAL CONTENTS