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修理完了! でも東京へ向かう途中に新たなトラブルの予感!? エンジンフードにオイルがベッタリと…【週刊チンクエチェントVol.22】

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TEXT: 嶋田智之(SHIMADA Tomoyuki)  PHOTO: 嶋田智之

エンジンルームを見るとフードにはオイルが付着

あんかけパスタに満足してから博物館に戻って、深津さんと僕はゴブジ号のエンジンをかけた状態でリアのフードを開き、ふたりでオイルの漏れや滲みはないかをチェックしてみる。もしかしたら? の可能性のありそうなところには、白い紙を近づけてオイルが細かく吹き飛んでたりしないかを見てみたりもする。どうやら問題なし。というか、そうとしか思えない。なので、途中途中でオイルの量などを見ながら東京に向かって走り、それから数日後の5月30日に愛知県のモリコロパークで開催される、チンクエチェント博物館主催の“ミラフィオーリ”という欧州車のイベントでのトークの仕事のために戻ってくるまでの間、都内でいろいろな走らせ方をしてチェックしよう、ということになった。

そんなこんなで夕方になる前に博物館をスタート。しばらくは下道を通って様子を見ることにした。……理由? 下道なら何かあっても即座に停車できる場所を見つけられるからだ。オイルを盛大にぶちまけながら新名神高速をヨタヨタとスロー走行したのはトラウマみたいになっている。国道1号線まで出てとりあえず岡崎を目指し、何事もなさそうなら岡崎東インターチェンジから新東名に入って東京まで、というのが青写真だ。……なぜ新東名か? 決まってる。車線の数が多いし道が広いし路肩の広いところが多いからだ。

うん。エンジンは前と変わらず調子いい。499.5ccのノーマルにしては、わりと速いよな。ステアリングのフィールは最初ほどじゃないけど、やっぱりまだ渋い。まぁそう簡単には馴染まないってことかな? 振動も……まだ出るなぁ。一般道の速度域でも、感じることは感じるもんな。

……あ。コンビニだ。ちょっとコーヒーを買うついでにエンジンルームの様子を見てみよう。んー、何だかエンジンフードの裏側がしっとりオイルにコーティングされてるような気がするぞ。気がするだけ……だよなぁ。

再び走り出す。普段は大雑把なのにこういうときには神経質になる僕は、10kmぐらい走ってコンビニを見つけたら停まり、停まったらエンジンフードを開けて、を繰り返した。そして岡崎市内に入った頃には確信した。

これ、どっかから絶対にオイル噴いてるよなぁ……。

いや、エンジンフードの内側に、その頃には目で見てわかるくらいのオイルが付着していたのだ。オイルの量をチェックすると、まだほとんど減ってない。んー、どうするか……。新東名に入ってサービスエリアごとにエンジンルームとオイルの量をチェックして、減ったらオイルをたして……で、とりあえず東京を目指そう。どっちにしても今は、いわゆる“ダメ出し”の時期って考えるしかないもんな……。

そして僕は岡崎東インターから新東名高速道路にすべり込み、目のさめるような遅さで東京を目指したのだが、オイルに関することを述べるなら、ある意味ではこの選択は正しかったのだろうし、ある意味では誤りだったのかもしれない。それは神のみぞ知る、だ。

だって、そんなのぜんぜん関係ねー! といえるような出来事が待ち受けてたのだから……。

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  • 嶋田智之(SHIMADA Tomoyuki)
  • 嶋田智之(SHIMADA Tomoyuki)
  • 『Tipo』の編集長を長く務め、スーパーカー雑誌の『ROSSO』やフェラーリ専門誌『Scuderia』の総編集長を歴任した後に独立。クルマとヒトを柱に据え、2011年からフリーランスのライター、エディターとして活動を開始。自動車専門誌、一般誌、Webなどに寄稿するとともに、イベントやラジオ番組などではトークのゲストとして、クルマの楽しさを、ときにマニアックに、ときに解りやすく語る。走らせたことのある車種の多さでは自動車メディア業界でも屈指の存在であり、また欧州を中心とした海外取材の経験も豊富。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
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