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「トポリーノ」に「ジョリー」まで! フィアット好きなら1度は訪れたい「チンクエチェント博物館」の魅力を紹介します【週刊チンクエチェントVol.20】

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TEXT: 嶋田智之(SHIMADA Tomoyuki)  PHOTO: 嶋田智之

クルマ好きなら1度は訪れたい!

名古屋の「チンクエチェント博物館」が所有するターコイズブルーのフィアット「500L」(1970年式)を、自動車ライターの嶋田智之氏が日々のアシとして長期レポートする「週刊チンクエチェント」。第20回は「チンクエチェント博物館の魅力」をお届けします。

チンクエチェント博物館ってどんなとこ?

ゴニョン(仮称)あらためゴブジ号がオイルシールの交換と関連パーツのチェック、さらにはエンジンルームその他のクリーニングのため、チンクエチェント・スペシャリストの工場で手厚いケアを受けていた2021年のゴールデンウィーク明けあたり。僕は別に不機嫌になってるわけでも何でもなく、ただボーッと考えていた。

もし。……もし、だ。仮に「週刊チンクエチェント」がスタートしたとして、こんなふうにトラブルが出たことで長い期間チンクエチェントをスペシャリストに預けることになったとしよう。それでもウイークリーの連載だから週イチで必ず締切は来るわけで。となればネタは消費する一方だ。そういうときってどうすりゃいいのだ……?

そこで思いついたのは、ごくごくシンプルなことだった。僕はフィアット500というクルマについてはシロート同然だから、当然この先も知識をしこたま蓄えていきたいわけで、フィアット500というクルマに興味は持ってるけどまだよく知らないという人と一緒に楽しく勉強していくような何かを挟んでいけばいいんじゃないか? である。もちろん連載スタート時に宣言しているとおり、フィアットとアバルトに関するニュースはキャッチした段階で割り込みで入れてくし、関連する興味深そうなお話にも触れていく、というところも変わらない。

……と、当時のことを思い出してたら、また思い出した。ここまで散々「チンクエチェント博物館」という名称を書き連ねてきたくせに、博物館についてちゃんと説明してないじゃん! というわけで、ホントだったら訪ねてみてもらうのがいちばんいいのだけど、今回はチンクエチェント博物館ってどんなとこ? という感じのお話だ。

世界的にも珍しいフィアット500にまつわる私設博物館

チンクエチェント博物館は2001年に誕生した、世界的にも珍しいフィアット500にまつわる私設博物館だ。博物館として所蔵・展示・公開するだけに留まらず、保護・保存にも力を注いでいて、これまでファンを増やしたりユーザーに楽しんでもらう場を作ったりするための様々なイベントを運営してきたり、mCrt(ムゼオ・チンクエチェント・レーシング・チーム)というレースチームを運営して全日本ラリー、イタリア・ラリー選手権、ヨーロッパ・ラリー選手権、日本のスーパー耐久レースなどに参戦している。

また保護・保存活動の一環として、イタリア国内にあるチンクエチェントを現地のスペシャリストの手で「現役のクルマ」として再生させ、日本で里親さがし的な感じで販売もしている。ゴブジ号がその中の1台であることは、皆さんも御存知のとおりだ。

名古屋市の高辻町にある博物館を訪ねると、最初に目に飛び込んでくるのはその販売車両たち。出たり入ったりが極めて少ない貴重な展示車両は、動態保存の状態で奥の方に整然と並べられている。1936年の500A“トポリーノ”、1957年のヌォーヴァ500“プリマセーリエ”、1959年のヌォーヴァ500“USA”、1959年の500ギア・ジョリー、1959年のヌォーヴァ500スポルト、1960年の500ジャルディニエラ、1966年のアバルト695SSアセットコルサ。おそらくこれだけ貴重なチンクエチェントとその仲間が並ぶのは、世界広しといえどもここだけだろうと思う。

それにちょっと珍しい500Dやポピュラーといえる500F、500L、500Rなどは大抵の場合は販売車両の中にあるから各モデルの違いを見比べることもできるし、イタリアで製作させているチンクエチェントをEVへとコンヴァートしたクルマ、ビスポークでカスタマイズされたクルマなどもあったりすることがあるから、チンクエチェントに興味がある人、もっと知りたい人にとってはまさにワンダーランド。

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