対角線の順番で締めていく
次は交換するタイヤをハブボルトへ取り付け、外したナットを対角線の順番で締めていく。大切なのは締める順番で対角線上がお約束だ。仮にクルマが4Hなら上→下→左→右。5Hは上→右下→左→右→左下と、星を描く要領で締めていこう。なお取り付けるタイヤは事前に傷などが付いていないか確認し、ハブボルトに石や砂が噛み込まないよう掃除するのも忘れずに。
また、回転方向が指定されているタイヤなら、逆向きになっていないか1本ごとに確認する。なおナットは1本ずついっきに締めるのではなく、上に書いた順序で数回に分けて締めていこう。タイヤを手で揺すってガタ付かないようであれば、ジャッキを下ろし着地させてから本締めを行なう。
トルクレンチで規定トルクをかける
ここで必須なのが「トルクレンチ」だ。名前のとおりナットを締め付ける強さを測定するレンチで、設定したトルク以上の力がかからずハブボルトを傷めない。走行中にタイヤが外れたら大変と力いっぱい締めすぎると、逆に緩み、最悪の場合はハブボルトが千切れてしまう。トルクレンチはホームセンターやカー用品店で売っており、価格も安ければ4000〜5000円と比較的リーズナブルだ。
タイヤ交換の工賃が5000円〜と考えると買っておいて損はなく、そもそもトルクレンチ抜きでタイヤ交換するのは絶対に止めるべきだ。締め付けトルクは乗用車で90〜110Nmというのが定説だが、人間の感覚で均等に締めるのはとてもじゃないが不可能で、手で思い切り締めるとその数値を簡単に上まわってしまう。4本のタイヤを交換し終えたら空気圧が適正か確認し、100kmほど走った後にトルクレンチで増し締めする。
工具も車載だけでは万全ではない
以上でタイヤ交換が終了だ。思った以上に気を付ける点は多く、工具も車載だけでは万全ではない。最低でもトルクレンチとエアゲージは必要で、効率よく作業するならシザースジャッキや、フロアジャッキも揃えておきたいところ。くれぐれも費用の節約ばかりを優先し、安全を軽視しないよう注意してほしい。









































