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「パンク」と「バースト」の違いは? 行楽シーズンを控えてタイヤにまつわるトラブルと対策を伝授します

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: AMW/写真AC(Photo AC)

  • パンクが原因と思われる振動やハンドルのブレを感じたら、慌てることなくハザードランプで周囲の車両に異変を伝え、ゆっくり減速し「非常駐車帯」まで移動してから停車する
  • パンクは、いつ自分の身に降りかかるか分からないトラブルといえる
  • 道端に落ちていた釘やガラス片、鋭くとがった石、針金などは、パンクの原因の代表格ともいえる
  • トレッド面であっても穴の大きさによっては修理不可の場合があるのと、サイドウォールに問題がある場合はパンク修理キットでは対応することができない
  • 最近では特定のクルマを除き、スペアタイヤではなくパンク修理キットの搭載が当たり前の時代へと変化してきている
  • バーストはタイヤが破裂した現象のことを示す
  • バーストしたタイヤのトレッド面の裏側
  • 日常のメンテナンスでパンクはある程度回避できる

定期的な点検でタイヤのトラブルは防ぐことができる

パンクとバースト。いずれもタイヤに関係するトラブルのことだと理解していても、両者の違いが分からなく、同一視している人は意外と多いようです。これからの行楽シーズンでタイヤのトラブルを防ぐためにも、それぞれの症状や対策などをあらためて解説します。

いつの間にか空気が抜けているのがパンク

「パンク」は走行中や停車中のタイヤが、何かしらの原因で損傷して穴が空いてしまい、内部の空気が徐々に抜けてしまう状態を指す。クギやガラスの破片など鋭利なモノを気付かずに踏み、いつの間にか空気圧が低下しハンドルが取られ、振動や異音が発生するというのがよく聞くパターンだ。

パンクは空気が一気に抜けるわけではなく、ドライバーが異常を感じないまま目的地へ到着し、しばらく時間が経ってから発覚するケースもある。なおトレッドに異物が刺さってのパンクは修理できる可能性が高く、近年のクルマはスペアタイヤではなく修理キットを搭載していることもあるため確認をしてほしい。

しかしながら1cmを超えるような大きい穴や、パンクした状態で長い距離を走ってしまい、内部のパーツに過度な負担をかけたときは、残念ながら修理はできず交換するしかない。またサイドウォールに空いた穴はどんなに小さくても修理できず、たとえいくら残量が残っていても新しくても交換となることも覚えておこう。

振動やゴムの焼ける臭いを感じたらバーストの可能性あり

いっぽう「バースト」は異常な発熱や衝撃により、タイヤ内部の「カーカス」が破裂するトラブルだ。少しずつ空気が抜けていくパンクとは異なり一瞬でタイヤが破壊される。また高速で走行中に起きる傾向が強いため非常に危険だと考えていい。

バーストの前兆として挙げられるのはタイヤが大きくたわんだ状態で走り続けた結果、波を打つように変形を繰り返し内部が高温になる「スタンディングウェーブ現象」で、振動やゴムの焼ける臭いで異変を察知したらすぐに安全な場所へ停車して確認しよう。

慎重に運転すればすぐ大事故に繋がる可能性は低いパンクに比べ、仮に100km/hで走行中にバーストしコントロール不能に陥ったら、他のクルマを巻き込んだ大惨事を起こしかねないことが想像できるはずだ。パンクとバーストの違いは以上だ。

* * *

続いてはこれらのトラブルを防ぐため、ドライバーができることを紹介しておこう。もっとも手軽にできて予防の効果が大きいのは、地味に感じるかもしれないが定期的な点検しかない。遠くへ出かける際や夏または冬タイヤに交換したときは空気圧に加え、摩耗の状態やトレッドとサイドウォールに傷がないか入念に確認しておこう。

また走行中に異物を踏み縁石に乗り上げたときも、早めにチェックすれば深刻なトラブルを招かずに済む。それでもパンクやバーストが起きる可能性はゼロではない。何か起きたときに備えて三角停止板や発煙筒を常にクルマへ積み、警察や道路緊急ダイヤルなどの通報先をあらかじめ控えておくことも大切だ。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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