ランボルギーニ「テメラリオ」が限界へ挑む
ランボルギーニ「テメラリオ」は、1万rpmに達することができる唯一の量産型スーパースポーツカーです。同社は2025年4月7日、スクアドラ・コルセのドライバーのアンドレア・カルダレッリ氏がイタリアのミサノ・ワールド・サーキットでテメラリオを運転し、限界まで挑戦する動画「The Red Zone」を公開しました。
ツインターボV8と3基のモーターが生む驚異の加速性能
ランボルギーニ「テメラリオ」に搭載される新型ハイブリッドパワートレインは、一から設計・開発されたツインターボV8エンジンと3基の電気モーターを組み合わせ、最高出力920psを達成する。その性能は驚異的であり、0-100km/h加速はわずか2.7秒、最高速度は343km/hに達する。
このような高回転性能を実現できたのは、モータースポーツの世界から得られた技術的ソリューションの成果でもある。たとえば、2つのバンク間における均等な点火順序により最適な流体力学を確保し、独特で魅力的なサウンドを生み出すフラットプレーンクランクシャフトがそれに該当する。さらに、チタン製コネクティングロッドは、強度と軽さを兼ね備えるこの素材によって軽量化および回転質量の低減に貢献している。
また、レースから着想を得た設計の一環として1万1000rpmもの高回転に耐えることができるよう、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)でコーティングされたフィンガーフォロワーも採用されている。これは、部品の硬度を高め、耐久性と精度を向上させるものである。
スクアドラ・コルセのドライバーが明かすテメラリオの魅力
スクアドラ・コルセのドライバーのアンドレア・カルダレッリ氏は、次のようにコメントしている。
「テメラリオは素晴らしいスーパースポーツカーです。最高レベルのパフォーマンスに加え、運転の楽しさを際立たせるキャラクターを備えています。V8エンジンは無限の可能性を秘めており、タコメーターが1万回転に近づくにつれて、独特のサウンドとともに、本物のレースカーを運転しているかのような魅力的なドライビング体験が味わえます」
公開された動画では、カルダレッリ氏がローンチコントロールとドリフトモードを体験し、テメラリオの運転性能を示している。ローンチコントロールは、スポーツステアリングホイール左側のロータリースイッチ中央にあるチェッカーフラッグボタンを押すことで起動し、静止状態から車両の潜在能力を最大限に引き出すことが可能である。

今回初めて搭載されたドリフトモードでは、ドライバーの意図に沿ってオーバーステアを発生させることができ、運転の歓びを一層引き出す。ステアリングホイール右下のロータリースイッチにより操作可能なこのモードは、レベル1からレベル3までの3段階に分かれており、レベル1ではヨー角を制限的に維持しながら安定したドリフトを実現し、レベル3では熟練ドライバー向けに大胆なオーバーステアを可能にする設計となっている。
【動画】920馬力! 限界まで挑戦するテメラリオを観る
AMWノミカタ
ランボルギギーニは定期的に新型モデルの紹介ビデオを発表しており、今回はテメラリオのダイナミズムにフォーカスを当てている。アンドレア・カルダレッリ氏のドライブする映像はどのシーンも刺激的で、すでにこのクルマをオーダーしている人は、このパフォーマンスを味わえる期待感が高まり、また購入を検討している人にはサーキットを滑るようにしかも力強く走るテメラリオの姿がその背中を押してくれることだろう。
大半の顧客にとってローンチコントロールもドリフトモードも日常時には使うことはないだろうが、国内ではTHE MAGARIGAWA CLUBを代表するようなプライベートコースもできてきている。日常的に体験できる装備でなくても、このような究極のパフォーマンスを顧客が一度でも味わうことでそのストーリーが広がり、さらにブランドのDNAは強固なものになってゆくのであろう。





















































