灯火類の劣化を心配するより被視認性を高めることが重要だ
ヘッドライト点灯しない理由は、
1>横着だから。オートライトが付いていないクルマの場合、ライトのスイッチのONやOFFするのが手間で、めんどくさい=大きなコストだと考えている人物と推測される。こうした人はおそらくウインカーもほとんど出さないで右左折したり、車線変更していることだろう……。
2>ケチだから。ヘッドライトを点けると、電気やその他が減って(ヘタって)、なんだかもったいない気がするので点けたくない、と考えている人。暗くなっても、ヘッドランプではなく、スモールランプで走り続けている人もこのタイプ(スモールランプは道交法では無灯火と同じ扱い)。無灯火が原因で事故が起きれば、もっと損をするという発想がない。
3>周囲をまったく見ていない、あるいは目立ちたくないという人。周囲に気を配っている人ほど、視界が悪いときにライトを点けず、被視認性の悪いクルマを見かけると「危ないな」「迷惑だな」と思う。それゆえ自分は他人にそういう思いをさせたくないと考えて、積極的にライトを点けるはずだ。ところが視野が狭く、直近しか見ていないようなドライバーは、他の人からの被視認性など考えが及ばないので、街灯などで道路がそれなりに明るければ、ライトを点ける必要性を感じない……。
また、ある種、自意識過剰な人は、早くライトを点けると目立ってしまう、あるいは前走車や対向車に眩しい思いをさせて、迷惑かも、と深読みしすぎているケースもあり得る。こうした人もスモールランプでOKだと思っている節がある。
いずれも論外なので、ヘッドライトを適切に使えない人は、オートライトが義務化された2020年以降のクルマに早く乗り換えることをおすすめしたい。
信号機やブレーキランプなどが目立ちはじめたときが「ライトを点けるタイミング」
ちなみに明るさを表す数値の1000ルクスとは、晴天時の日没1時間前の太陽光の明るさで、室内だとパチンコ店の店内くらいといわれている。
蛍光灯照明のオフィスの明るさが400~500ルクスで、日の入り時だと300ルクス。
JAFでは、信号機や他車のブレーキランプなどの自発光が目立ち始める薄明かりのレベルが1000ルクスの目安としている。暗くなり始めたら早めにライトを点灯するのがベスト。
オートライト未装着車は、周囲のクルマの1/3がヘッドライトを点けていたら「ライトを点けるタイミング」だと考えたほうがいい。
逆に「まだ暗くないのでは?」と思うときは、すでに出遅れているぐらいだろう。
ヘッドライトの点灯遅れは、事故発生のリスクに直結するので、「まだはもうなり」と考えて、オートライトが装着されていないクルマを運転するときは、オートライト車に遅れずにヘッドライトを点灯するよう心がけよう。




































