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世界13台の跳ね馬レーシングカー「ディーノ206S」の血統とその価値とは!?

世界13台の跳ね馬レーシングカー「ディーノ206S」の血統とその価値とは!?

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 2026 Courtesy of RM Sotheby's  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

すべてが由緒正しい血統の証明レッドブック獲得
さらにフェラーリの権威マッシーニのお墨付き!

これにより2015年7月には、希少な「レッドブック」認証を取得。シャーシおよびエンジン、ギヤボックス、ボディに至るまですべて一致するマッチングナンバーであることに加え、純正の「ティーポ233S」V6エンジンが搭載されていることが確認された。

ムジェッロでの世界スポーツカー選手権(WSC)参戦時につけられたゼッケン「28」と、スクーデリア フェラーリのチームカラー「ロッソ コルサ」でレストアされたシャーシNo.032には、フェラーリの世界的権威、マルセル マッシーニが作成した詳細な歴史報告書が添付される。

今回のオークション出品にあたり、RMサザビーズ欧州本社は公式オークションカタログ内で「切ないほどまでに美しく、可憐とも言いたくなってしまうデザインの究極の形態を体現するディーノ206S。その最終生産モデルにして究極の進化形であるこの個体は、フェラーリ クラシケによる厳格な修復が施され、世界中のマラネッロやモータースポーツをテーマとするコレクションにおいても、比類なき美しさを誇る逸品となるでしょう」と訴えつつ、380万ユーロ〜420万ユーロ(邦貨換算約6億9540万円〜約7億6860万円)という高額のエスティメート(推定落札価格)を設定した。

ところが、1月28日にパリ ヴァンドーム広場からほど近いルーヴル宮殿「サル デュ カルーゼル」で行われた競売では、売り手側が希望した「リザーヴ(最低落札価格)」には届かず、流札に終わってしまう。現在では「Price Upon Request(価格応談)」という文言とともに、RMサザビーズ欧州本社営業部門による個別販売へと継続されているようだ。

芸術品の域と言っていい250テスタロッサ(TR)の小型版とも言われ、206Sが「ピッコロ(小さな)・テスタロッサ」と呼ばれるのは、排気量が2.0Lに縮小されつつも、この250TRが持っていた「勝利の血統」と「艶やかな曲線」を完璧に受け継いでいたからに他ならない。だが、250TRが同じようにオークションの場に出た時は数十億円というとてつもないビットで終わるのに比べ、同じような希少性と戦績を残してきた206Sに次のオーナーが見つからなかったことを憂いてしまう。

※為替レートは1ユーロ=183円(2026年3月19日時点)で換算

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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