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【SUPER GT】新型GT500マシンを発表、ホンダNSXはレース車両規則でFR駆動方式へ

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 吉見幸夫、原田了

GT500=クラス1の2020年モデルが勢ぞろい。NSXもFRに生まれ変わった!

 

 9月11日、鈴鹿サーキットではSUPER GTの2020年シーズンに向け、TOYOTAとHonda、NISSANの3社合同で新型レース車両の記者発表会が行われました。

 SUPER GTを統括するGTアソシエイション(GTA)では数年前から、ドイツで開催されて人気の高いDTMとの交流を進めてきて、車両規則の共通化が実現しました。今シーズンを戦うGT500クラスのレース車両も、クラス1と呼ばれるその共通規則にほぼ則っていますが、2020年シーズンを戦う新型車両はクラス1の車両規定に100%則ったものとなっています。

 発表会にはトヨタ自動車からGAZOO Racing Company GR統括部の高橋敬三主査、本田技研工業からモータースポーツ部の清水宏部長、日産からはニッサン・モータースポーツ・インターナショナル(NISMO)の松村基宏COO(最高執行責任者)が出席し、GTAの坂東正明代表とともに登壇しました。

 発表会では最初にGTAの坂東代表が挨拶に立ち「クラス1の車両規定に則ったクルマを発表できる日を迎え、とても嬉しいです」とし、また「新型車両を開発した3社の皆さんに敬意と感謝を表します」と続けていました。

 そして「車両の共通化によりトヨタやホンダ、日産といった日本のメーカーがDTMに参戦することも、反対にアウディやBMW,そしてアストン・マーチンといったDTMに参加しているメーカーがSUPER GTに参戦することも可能になりました」と将来への期待を膨らませました。

 さらに「今回はホンダさんもクラス1規定に完全に合致するクルマを製作していただきました」と、Honda NSXがFRに生まれ変わったことを示唆。これを受ける格好でホンダの清水部長もはっきりと「新型車両はフロントエンジンの後輪駆動です」と明言していました。

 挨拶に続いて、会場に展示されていた3台の新型車両がアンベイルされました。

 会場には、記者発表会の噂を聞いてSUPER GTの熱心なファンも駆けつけていましたが、GTAの坂東代表が粋な計らいを見せて発表会の会場後方をファンに開放することになりました。そしてアンベイルの瞬間には報道関係者の席からカメラのシャッター音が鳴り響くとともに、ファンの間からは大きな歓声が上がっていました。

 アンベイルの後で挨拶に立ったトヨタの高橋主査は「GRブランドで初のグローバルモデルとなるGRスープラで新たなシーズンを戦うことになりました。

 スープラと言えば全日本GT選手権(JGTC)時代に12年間戦ってきて4度のチャンピオンを獲った、ファンの皆さんにとっては記憶に残るクルマです。そのファンの気持ちに応えるためにも、TRDと各チームが一丸となってクルマを仕上げて行きます」と力強く語っていました。

 続いて挨拶に立ったホンダの清水部長は「新しい競技車両は、2017年に登場した現行のNSXがベースですが、クラス1規定で全車が生まれ変わるのを機に、規定に完全に合致したクルマで戦うことになりました。残念ながら、明日からの公式テストで走ることは叶いませんが、開幕までには必ず、初代モデルの頃からGTで活躍してきたNSXの功績に恥じないような素晴らしいパフォーマンスを発揮するように開発していきます」と語っていました。

 そして最後にあいさつに立ったニスモの松村COOは「日産やニスモにとってSUPER GTをGT-Rで戦うのは大変大きな意味があります。さらに今回からは(DTMに参戦している)アウディやBMW、そしてアストン・マーチンとも同じ土俵で戦うことになりさらに大きな意味を持つことになりました。先ずは3年ごとに進化のための開発テストが許されるこの機会に、素晴らしいクルマに仕上げて行きたいと思っています」と、それぞれの主戦マシンに対する期待を語っていました。

 最後に質疑応答があり、最初のうちはNXSをFRにコンバートしたホンダの清水部長に質問が集中していました。

 清水部長は「車両規則でFRと決まったので、それでは同じパッケージで戦おうということでFRに変更しました」とキッパリ。

 また今回発表された新型車両とは少し離れることになりますが、10月にホッケンハイムで行われるDTMの最終戦について感想を聞かれたメーカー代表の3名は、初めて装着するハンコックタイヤ、そして初のサーキットということで慎重な立場をとりながらも「日本の代表として臨むからにはファンをがっかりさせない結果を目指す」と力強く声を揃えていました。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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