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「オフロードタイヤ=雪道OK」はキケン! 本当に安心して走れる「スノータイヤ」の正しい選び方とは

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TEXT: K-STYLE編集部  PHOTO: K-STYLE編集部

「M+S」表記だけを過信するのは危険

 雪国出身(在住)の方からすれば「そんなの当たり前だよ」と思うでしょうが、滅多に雪が降らない太平洋側の平野部にしか住んだ事がないと「ダメなの?」と思ってしまう人もチラホラ。実際、そのあたりの事情を聞いたプロショップの『Sスタイル(広島県)』によると、「そういった問い合わせは特に南関東の方から多く頂く」とのこと。ちなみに、スズキのジムニーとジムニー・シエラが爆発的に売れ出した1年前くらいから増えたそうだ。

 その際、問い合わせ相手に質問の意図を聞いたところ、MT系4WDタイヤに刻印されている「M+S」という文字が原因だった事に気付いたという。”MUD(泥)&SNOW(雪)”の略になるが、だからこそ「雪も大丈夫」と解釈されている模様だ。

「確かにM+Sタイヤであれば深雪だったり、道路にうっすらと積もった程度の積雪なら運転できます(運転に際して細心の注意は必要)。最近は、M+Sタイヤだけでの雪道走行はダメになりつつありますが、地域によってはOKだったりと認識が異なっているのが実情のようです。ただ時間が経つにつれ、路面がアイスバーンになったり圧雪状態になる事も十分考えられる。そうなると「M+S」表記だけのタイヤではまず無理。タイヤチェーンを巻いたり、さらにはサイプがしっかり入ったスタッドレスタイヤに履き替えるのが安心でしょう」。

 前述の「サイプ」とは、スタッドレスタイヤに入っている細かい溝のこと。この溝が凍っている路面をつかみ、同時に滑る要因となる水分を排出する。タイヤが滑るという最大の要因は水分。冷凍庫から取り出したばかりの氷は指でつかんでも滑らないが、水の中に入れた氷で同じ事をすると滑りやすいのと同じだ。

 前述した「深雪はいいけどアイスバーンは無理」というのもこれが理由で、路面でも同じ状況になっているため。「M+S」表記だけでもサイプが入っているタイヤはあるが、スタッドレスタイヤと比べるとかなり少ない。国産タイヤメーカーは、サイプにくわえてゴムの成分や混合物に独自の工夫を凝らし、過酷な路面状況でも走れるスタッドレスタイヤを世に送り出しているのだ。

 また、スタッドレスタイヤになると「M+S」の文字の横に、山と雪の結晶が合体したような「スノーフレークマーク(またはSTUDLESSの表記)」が刻印されている。つまり、このマークの有無が「雪道やアイスバーンを安全に走れるかどうか」を判断する目安となるわけだ。

 ちなみに海外メーカーに多く、最近話題の「オールシーズンタイヤ」にもスノーフレークマーク(またはSTUDLESSの表記)が付いている製品が多いものの、「凍結路などの過酷な状況になればなるほどスタッドレスタイヤの方が確実なのは間違いないです(前出Sスタイル談)」とのこと。

 とはいえ、スタッドレスタイヤに履き替えた際、夏タイヤの保管場所に困ったり、降雪のないシーズンがままある地域にお住まいの方にとって、スノーフレークマーク付きのオールシーズンタイヤは魅力。また、国産タイヤメーカーもオールシーズンタイヤに力を入れ始めている。

 無難にスタッドレスタイヤにするか、万能性のあるオールシーズンタイヤなのか、このあたりは居住地域や降雪時の運転頻度によって変わってくるため、十分に検討してから購入される事をオススメしたい。

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