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キャリイかハイゼットか? 燃費からカスタムまで7番勝負で軽トラ王座を決める!

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TEXT: 佐藤知範  PHOTO: K-STYLE編集部,スズキ,ダイハツ,ホンダ

価格勝負! コストパフォーマンスで比べるならどっち?

 かつて軽トラといえば新車でも100万円以内で乗り出せるイメージだったが、装備の向上や機能性の進化により、価格に幅が出てきた。昔ながらのシンプルな廉価グレードはもちろん残っているが、乗用軽自動車並みの最上級グレードも存在する。主なところを比較するとこんな感じだ。

〈キャリイトラック〉
◆最廉価 キャリイKC:73万5900円~88万7700円
◆中上級 キャリイKX:105万8200円~129万3600円
◆最上級 スーパーキャリイX:117万2600円~141万3500円

〈ハイゼットトラック〉
◆最廉価 スタンダード(エアコン・パワステレス):69万3000円~94万6000円
◆中上級 エクストラ“SA Ⅲt”:105万6000円~130万9000円
◆最上級 ジャンボ“SA Ⅲt”:117万1500円~142万4500円

最も安いのはギリギリ70万円を切るハイゼット

 最廉価グレード同士ではハイゼットが約4万円安い。どちらもエアコン・パワステなしのミニマムな装備内容ながら、キャリイは運転席・助手席SRSエアバッグ付き、ハイゼットは運転席のみSRSエアバッグ付きなど若干の違いはあり。なお最高値(最廉価グレードの)ではハイゼットが逆転しているが、これは4ATがあるからだ。キャリイKCは5MTしか設定がない。

ロングキャビン仕様を選ぶならぜひ最上級を

 中上級グレード(標準ボディ仕様では最上級に当たる)ではほぼ互角、最上級のロングキャビン仕様もほとんど同価格といったところ。装備内容も拮抗しているので、中上級同士の比較なら走りやルックス、最上級ではさらにキャビンの快適性や積載性なども含めて検討する必要がある。

 ちなみにジャンボにはワンランク下にスマアシなしのグレードもあるが、スマアシありのジャンボ“SA Ⅲt”との価格差は5万5000円しかない。それで自動ブレーキや誤発進抑制機能が省かれるとなれば、あまり狙う価値はないだろう。

 「スーパーキャリイも最上級のXの下にLというグレードもあります。こっちは約13万円安と差は大きいものの、自動ブレーキなどがセットになったスズキセーフティサポートは付きます。それでもフォグランプやパワーウインドウ、キーレスエントリーなどがごっそりなくなるので、選ぶ人は少ないですね」と岩出さん。

〈価格勝負 結論〉
とにかく安さを求めるならハイゼット。上位グレードなら互角

キャビン勝負! 軽トラだってリラックスして快適に乗りたい

 荷物を積むために作られたのが軽トラ。そのためキャビンの居住性は二の次にされがちだが、最近は普段乗りやレジャーに活用する人も増えてきた。両車に差があるならじっくり見極めたいところ。

ハイゼットトラック

 「あくまで私見ですけど、標準ボディ仕様ならキャリイもハイゼットも似たようなレベル。運転席シートスライドも両車140ミリと同数値です。強いていうならキャリイの方がコンソール下のアンダーポケットが大きくて便利かなぁ、くらいな感じですね」と岩出さん。

運転席を倒せば仮眠もイケる!? スーパーキャリイ

 だがロングキャビン仕様のスーパーキャリイとハイゼットジャンボでは、違いも大きく出てくる。まずキャビン自体の長さを比べると、スーパーキャリイは標準+460ミリ、ハイゼットジャンボは荷室長から計算すると標準+290ミリ。15センチ以上もスーパーキャリイの方が後方に広いため、リクライニング可能な角度も大きい。

スーパーキャリイ

「ハイゼットジャンボも普通に乗る分には十分快適。でもたとえば長距離ドライブの際、SAで仮眠しよう、という時はリクライニングの角度が少しツライ。それに比べるとスーパーキャリイは仮眠できるくらいシートを倒せます。体格差や個人差あると思いますがご参考までに」。

スーパーキャリイ

 また座席後ろのスペースは荷物置き場にもなる。その床面長はスーパーキャリイが250ミリ、ハイゼットジャンボは175ミリ。この差はけっこう大きい。「雨風にさらしたくない荷物を少しでも多く積みたいならスーパーキャリイでしょう。また、オーバーヘッドシェルフが標準装備なのも高ポイント。ハイゼットジャンボは全車オプション扱いで1万2000円(税別)します」。

ハイゼットジャンボのシートはホールド感あり

 快適さにはシート形状も重要になってくるが、これはハイゼットジャンボが有利。

ハイゼットトラックジャンボ

「スーパーキャリイのシートはフラットすぎてホールド感がないんです。その分、助手席は畳むとシートバックテーブルになるので便利ではあるんですけども。

 一方でハイゼットジャンボは程良く立体的なカタチで座面も広く、スピードを出して曲がってもズルッと身体が動いたりしない。乗用車的な感覚で運転できます」。

〈キャビン勝負 結論〉
標準ボディは互角。ロングキャビンは一長一短

安全装備勝負! 安心して走れるのはどっち?

 今どきの軽トラは安全装備も充実。具体的には、キャリイは“スズキセーフティサポート”、ハイゼットには“スマートアシストlllt”という先進のシステムが採用されている。ただしいずれも全車に付いているわけではなく、キャリイはKXおよびスーパーキャリイXとL、ハイゼットはSAllltと付くグレードのみが標準装備になる。

〈キャリイトラックのスズキセーフティサポート〉
◆衝突被害軽減ブレーキ(デュアルカメラブレーキサポート)
◆誤発進抑制機能
◆後方誤発進抑制機能
◆車線逸脱警報機能
◆ふらつき警報機能
◆先行車発進お知らせ機能
◆ハイビームアシスト

〈ハイゼットトラックのスマートアシストlllt〉
◆衝突回避支援ブレーキ機能
◆衝突警報機能
◆誤発進抑制制御機能(AT車のみ)
◆車線逸脱警報機能
◆先行車発進お知らせ機能

先進の安全予防機能はキャリイが一歩リード

 「どちらもいわゆる『自動ブレーキ』がメイン。ただキャリイのスズキセーフティサポートは2019年9月の一部仕様変更で一気に進化したので、2018年5月に登場したハイゼットのスマートアシストllltより高性能です。具体的には夜間も歩行者検知をすること、誤発進抑制機能がMT車にも付くことと後方にも対応したこと、ハイビームアシストが付くことなどがスマアシllltにはない機能です」と岩出さん。

 結果、キャリイはサポカー(セーフティ・サポートカー)の中でも最上位の“サポカーSワイド”、ハイゼットはその1つ下の“サポカーSベーシック+”に分類されている。

 また両車ともにサポカー補助金の対象(※2021年3月末までに満65歳以上になる人で新しく車を購入する場合のみ)にもなっている。金額はキャリイのスズキセーフティサポート付きは7万円、ハイゼットのスマートアシストlllt付きはAT車で7万円、MT車で3万円。ハイゼットのMT車だけ金額が低いのは誤発進抑制機能が付かないためだ。

〈安全装備勝負 結論〉
どちらも優秀ながら、より新しいキャリイに軍配

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