「突っ込み重視」か「立ち上がり重視」か? 論争巻き起こるサーキットのコーナリングの正解とは (1/2ページ)

「突っ込み重視」か「立ち上がり重視」か? 論争巻き起こるサーキットのコーナリングの正解とは

状況ごとに異なる理想的な走行ラインの違い 

 サーキットにおけるドラテクの話で必ず出てくるライン取り。スポーツ走行に興味のある人であれば「アウト・イン・アウト」という言葉は一度は耳にしたことがあると思うが、その応用編として「突っ込み重視」と「立ち上がり重視」という走り方もあることをご存知だろうか? 具体的にはどういった走り方やラインを指しているのか解説したい。

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レースでオーバーテイクするときに有効な「突っ込み重視」

 誰もが知っているライン取りの基本、それは「アウト・イン・アウト」だ。コース幅をめいっぱい使って車速を落とさずに曲がるライン取りで、読んで字のごとくアウト側から進入しコーナーの頂点ではインに寄せ、立ち上がりではアクセルを開けつつアウトに向かって脱出する走り方。コース幅をめいっぱい使って車速を落とさずに曲がる「アウト・イン・アウト」画像はこちら

 「突っ込み重視」や「立ち上がり重視」とは、コレの応用と考えていい。ただしコースアウトやスピンのリスクが低く、ドライバーの精神面やクルマへの負担も小さく、安定したタイムを刻めるのは「立ち上がり重視」である。「突っ込み重視」や「立ち上がり重視」とは、「アウト・イン・アウト」の応用と考えていい画像はこちら もうひとつの「突っ込み重視」はレースなど相手と競争している状況で、そのコーナーでオーバーテイクしたい場合に使うことはあるが、通常のスポーツ走行やタイムアタックではメリットが少ない。ブレーキをギリギリまで耐えてノーズをねじ込み、ライバルを抜き去るのは確かにカッコよく、ドライバーにとって醍醐味であることは確か。しかし止まり切れずコースアウトしたり、競っている相手と接触する危険性が高い。「突っ込み重視」はレースなど相手と競争している状況で、そのコーナーでオーバーテイクしたい場合に使うことはある画像はこちら

 上手く抜けたとしてもイン側に入るということは、必然的にコーナリングのラインが小さくなってしまい、立ち上がりではステアリングの舵角を戻すのが遅くなる、つまりアウト側のラインより加速できず抜き返される可能性も高くなるのだ。そのうえブレーキやタイヤの負担は大きいし、同じ走りを再現するのも困難といえるだろう。もちろん複合コーナーでひとつめは「突っ込み重視」のほうが速い、といったケースはあるが基本は「立ち上がり重視」と考えていいはずだ。複合コーナーでひとつめは「突っ込み重視」のほうが速い、といったケースはあるが基本は「立ち上がり重視」と考えていい画像はこちら

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