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「ザガート」「ベネトン」「ピニファリーナ」! マニア過ぎて誰も知らない「幻のコラボ」MOMOステアリングとは

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎七生人

マニア向けの個性派MOMOステアリング

 以前“ステアリングホイールネタ”を取り上げた際、編集担当のYさんから「そういえばモモにベネトンやザガートもありましたよね」とメールが届いた。どうやら数あるモモのステアリングのなかでも、コダワリ派のマニアにウケそうなモデルが気になった様子だった。そこで今回は、そんなコアというかレアなモデルに着目してみたい。

4色のステアリングの正体はベネトン仕様だった!

 まずはベネトン。F1のコンストラクターでもお馴染みだが、このブランドの持ち味はカジュアルでスポーティ。そこでモモでは、何といわゆるベネトンカラーと呼ばれた赤/黄/緑/青の4色使いのステアリングホイールを登場させていた。MOMOのベネトンカタログ

 残念ながら筆者は実車に装着されているところを見たことはなかったが、きっと目立ったはずだし、オーナー自身も自分のクルマに乗るたびにポップで晴れやかな気分が味わえたのでは? モモでは発売当時にこのベネトン・フォーミュラ1の専用カタログを作っており(写真のカタログがそれだ)同じ4色使いのシフトノブや、よく見ると、ウッドステアリングも4色を揃えていた(50年代クラシック調のスポークと組み合わせているのがおもしろい)。MOMOのベネトンカタログ

 ほかにポルシェデザインでも専用カタログを用意し、当時の価格は失念してしまったが確か高級&高価なラインとしてラインアップされていた。ポルシェデザインといえば、有名なIWCのチタン製腕時計やサングラス、スーツケース、変わったところではラシーのPC用外付けHDDほか数多くのプロダクトが存在。その時代ごとにデザインとクオリティが完璧にコントロールされている。

 イタリアのモモとドイツのポルシェデザインのコラボは、一瞬ミスマッチのようにも思えたが、そこはポルシェデザインだけのことはあって、パイプ状のユニークなスポーク形状を用いたクールでスポーティなデザインがとにかく印象的だった。

カロッツェリアとコラボしたステアリングもあった

 モモではほかに、ピニンファリーナ、ザガートとの(今で言う)ダブルネームのモデルも用意した。ピニンファリーナは言うまでもなくフェラーリのスタイリストであり、カロッツェリアの老舗でもある。筆者もフェラーリの実車はせいぜい取材で乗るくらいの雲の上の存在でも、キーホルダーやバッグなどカー用品、アパレル関係の製品の“ピニンファリーナ印”なら手に入れられるかも……とよく思ったもの。モモのピニンファリーナ・モデルは1タイプだったが、グリップ、スポーク、センターパッド部を一体デザインで仕上げた、スポーティというより優雅なデザインが特徴だった。MOMOのピニファリーナモデルのカタログ

 もうひとつザガートというのもあった。じつはこれは今回の記事の打ち合わせで編集担当Yさんが話題に挙げたモデルで、よくもまあ覚えていたなぁ……といったレアなモデル。手持ちのカタログを調べたら、ポツンと小さく1点だけ載っているのを発見した。分割された小さなセンターパッドのデザインを見れば、ああ、アルファロメオSZ(スプリント・ザガート、ES30)で使っていたな、とわかるが、その意味でも立派なダブルネームであり個性派といえる。MOMOのザガートモデルのカタログ もともとモモではジャッキー・イクス、ニキ・ラウダ、マリオ・アンドレッティといった往年の名ドライバーの名を冠したモデルを揃えていた。そうしたスポーティなイメージとはまた別に、ファッション性や趣味性、センスを訴求するバリエーションとしてダブルネーム、コラボモデルが用意されていたのだった。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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