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SUVは「ちょっとモッコリしたワゴン」じゃなかった! アウトドアで露呈する「荷室の使い勝手」に潜む大きな差

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TEXT: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)  PHOTO: 青山尚暉/Auto Messe Web

荷物の積載容量はSUVのほうが上

 だが、ラゲッジスペースの容量という点では、むしろSUVのほうが有利なケースがある。つまり、車高をたっぷり取れるため、ラゲッジスペースの高さ=天井高にも余裕を持たせることができるというわけだ。ラゲッジスペースの天井高は、例えば新型アウトランダーPHEVは980mmもある(クラス最大)。

 とはいえ、RAV4などのミドルサイズSUVならラゲッジスペースの天井高は800mm前後だから、ステーションワゴンと変わらないという例もある。

RAV4 PHVのラゲッジ

 ステーションワゴンでもレヴォーグは770mm、大型ステーションワゴンのマツダ6が800mm、低床自慢のホンダ・シャトルなら835mm、働くクルマとしても大活躍しているトヨタ・プロボックス&サクシードに至っては850mmもあるから、高さのある荷物の積載力は、同ボディサイズのSUVよりステーションワゴンが勝っていることもあったりする。

自分にとって一番重要なポイントを見極めてチョイスしたい

 そうして見ていくと、SUVは悪路走破性にこだわらなければならず、最低地上高をたっぷり取っている。そのため、ラゲッジスペースのフロア地上高が高くなるわけで、軽い荷物ならともかく重い荷物の出し入れのしやすさ、持ち上げ量の小ささで言えば、ラゲッジスペースのフロア地上高が低いステーションワゴンが有利になるケースがほとんど言っていいだろう。

悪路を走るRAV4

 もちろん、アウトドアフィールドにありがちな悪路の走破性では、SUVが有利であることは言うまでもない(ステーションワゴンの車高を上げた4WDモデルを含む)。SUVとステーションワゴンでは、走破性のメリットと、荷物の出し入れのしやすさ(ユーザーの身長によって条件は異なる)、愛犬家なら愛犬の乗り降りのしやすさのメリットを天秤にかける必要があるということだ。

ワゴンに愛犬を乗せる青山さん

 そしてもうひとつ、忘れてはいけないのが運転する際の乗車視界。SUVのほうが高いのは当然で、より爽快なドライブが楽しめるのと同時に、同じボディサイズであれば見晴らし視界はSUVほうが良好で、運転しやすく感じるはず。また、車高の高いSUVのほうが室内高に余裕があるケースがほとんどで、頭上方向のゆとりによる快適度で上まわることが多く、そのあたりもSUVかワゴンかの選択のポイントとなるだろう。

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  • カローラワゴン
  • RAV4 PHVのリヤ
  • ワゴンに愛犬を乗せる青山さん
  • RAV4 PHVのラゲッジ
  • レヴォーグのリヤ
  • アウトランダーPHEVのリヤ
  • 地上高からの高さを測る青山さん
  • 悪路を走るRAV4
  • SUVとワゴン
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  • 青山尚暉(AOYAMA Naoki)
  • 青山尚暉(AOYAMA Naoki)
  • 学生時代からプロミュージシャンとして活動し、ある日突然自動車専門誌、輸入車専門誌の編集者に転身。その後、モータージャーナリストに。新車試乗記やクルマコラムの執筆だけでなく、1台のクルマに対して20カ所以上を独自開発ツールで計測する車両パッケージ解説にもこだわりまくる性分。また、ドッグライフプロデューサーとしても活動し、愛犬とのドライブ術、ペットと泊まれる宿について情報発信。Web、専門誌、一般誌、ラジオ、TV、インターペット、キャンピングカーショーなどで「愛犬との快適安心な旅スタイル」を提言。小学館@DIME、PETomorrowなどでは愛犬とのライフスタイル、ドッグフレンドリーカー記事を展開中。カートップの連載「CT DOG」をまとめた『愛犬と乗るクルマ』はドッグフレンドリーカー選び、愛犬とのドライブ旅行のバイブルとなるムック本。著書に「ぼくたちの外車獲得宣言」「ムリしないで外車が買える本」「すごい海外旅行術」など。輸入車の純正ペットアクセサリーの企画、開発、デザインにも携わっている。趣味はスニーカー、バッグ、帽子の蒐集。今も音楽をいい音で聴くことにこだわり、愛車のサウンドシステムは総出力400W 10チャンネル9スピーカーで構成されるデンマークの「DYNAUDIO」。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(1994年~)。
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