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名車なのに当時は不遇の扱い……偉大な兄に翻弄されて評価が低くなってしまった国産スポーツモデル4選

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web

ホンダ・シビックタイプR(EP3/FN2)

 シビックをベースに、ホンダ自らが手がけたチューニングカー=初代シビックタイプR(EK9)は、アンダー知らずのFFスポーツという意味でも画期的で、ホンダ車ファン以外からも大きな支持を得た傑作車だった。そのシビックタイプRの2代目がEP3だったのだが、これが非常に影の薄い存在に……。

EP3型シビックタイプR

 兄弟車にインテグラタイプR(DC5)があり、ワンメイクレースもS耐も、モータースポーツはDC5がメインになったというのが要因だが、EP3はイギリスのホンダの工場で作られた輸入車で感情移入しづらかったのと、3ドアハッチバックの人気が低迷してたことで、なんとなく蚊帳の外になってしまった感じに……。

 3代目シビックタイプRは2007年に登場したFD2と、イギリス生まれのFN2の2台があるが、コンパクトスポーツという意味で正統なシビックタイプRと言えるのは、むしろFN2だった(FD2は3ナンバーサイズ)。

FN2シビックタイプRユーロ

 パワーは201psとちょっとおとなしめだったが、シビックのイメージ通りの走りで、なかなか乗って楽しい一台だった。しかし国内では積極的にアピールされることがなく、ヨーロッパの排気ガス規制=Euro 5の影響で、2012年に販売終了となった。

そのほかにももったいないクルマたちが……

 ほかにも前後ゼロリフトを達成した空力ボディに、スカイラインで採用した「FMパッケージ」による、最適な前後重量配分などを武器にした日産ステージア(2代目/M35)もいいクルマだった。だが、世の中はステーションワゴンよりもミニバンブームに移っていて、FRベースの走りの良さはヒットにつながらなかった。

M35型ステージア

 またトヨタMR-Sも、ワインディングで走らせると文句なしの楽しいクルマだったのに、エクステリアデザインが個性的となり、受け入れる人は少数派に……。

トヨタMR-S

 そして少数派といえば、オートザムAZ-1! 軽自動車のふたり乗りミッドシップ車。しかもターボエンジンで、車重はたったの720kgだった。ロック・トゥ・ロックは2.2回転と超クイックで、FRPのボディにガルウイングを採用し、トランクすらなくて149万円。コンセプトカーをそのまま販売してしまったような型破りなクルマで、アジリティはすごいが安定感は乏しく、手に汗握るような一台だった。だが、バブル崩壊後に登場した、バブル期らしいクルマで短命に終わってしまったのが残念だ。

マツダAZ-1

12
  • 不遇な名車たちのイメージカット
  • S14前期型
  • R33GT-Rの走り
  • NBロードスターの走り
  • FN2シビックタイプRユーロ
  • EP3型シビックタイプR
  • M35型ステージア
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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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