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64ps自主規制のきっかけを作ったバカッ速軽! 2代目&3代目アルトワークスはカタログまでマニア仕様だった

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

専用のパーツやデザインを採用していた

 そんななかでポパイとオリーブをキャラクターに引っ張り出し、“めかしたスポーツギア。”“1週間に8日乗りたい。”などのコピーで登場したのが、この2代目アルトワークスだった。ベースは3ドアで、よく観察すれば外観ではフロントフェンダーをはじめ、ボディパネルのほとんどは標準の3ドアとは共通。ただし専用デザインの丸型2灯ヘッドライト、バンパー、それからエアスクープが設けられたボンネット、サイドエクステンション、当時の軽自動車としては大胆なバックドアスポイラーなどが与えられた。さらに上位モデルでは下部をシルバー塗装とした2トーンのボディカラーとし、印象的なルックスとしていた。スズキ・アルトワークスのカタログ

 一方メカニズムは、これもスペックマニアを唸らせる内容。エンジンは2タイプが設定され上位版は64ps(ネット)/7.8kg−m、リッターあたり117psを発揮するツインカム12バルブインタークーラーターボとし、小径白金スパークプラグの採用をはじめ、正確なバルブクリアランスを期して油圧式ラッシュアジャスターも採用した。スズキ・アルトワークスのカタログ

 ほかにオイルクーラーや、最大過給圧0.9kg/cm2のターボチャージャー、EPI(電子制御燃料噴射)システム、ESA(電子進角)システムなどを採用している。さらに駆動方式にはFFのほかにビスカスカップリング式のフルタイム4WDも設定。ディーラーオプションとして減衰力可変式ショックアブソーバーも用意された。

 フロントブレーキには、アルミシリンダー採用の軽量・大容量の13インチ用ディスクブレーキが採用されていた。アルミホイールも全4タイプ(ツインカム/シングルカムのそれぞれFFとフルタイム4WD)ごとに、センスのいい専用デザインが装着される贅沢ぶりだった。スズキ・アルトワークスのカタログ

 ラインアップには58ps/7.4kg−mのシングルカム・インタークーラーターボも用意されていた。カタログには別刷りのスペックシートが挟み込まれ、そこにはスプリングのバネ定数、ショックアブソーバーの減衰力の数値まで記載されていて、“マニア仕様”のカタログでもあった。スズキ・アルトワークスのカタログ

 なおこのアルトワークスは1990年に軽自動車の新規格に対応。ボア×ストロークが550ccの62×60mmから65mm×66mmとなり、中・低速トルクの増強でより力強い走りをモノにし、一段と魅力を高めていた。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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