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トヨタ「ヴォルツ」を覚えてる? GMと共同開発したクロスオーバーSUVの日本国内販売は9000台ほどだった

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TEXT: 小鮒康一(KOBUNA Koichi)  PHOTO: GM/Auto Messe Web編集部

アメリカンテイストが強過ぎて受け入れられず

 2002年8月に登場し、2004年の春には早々に姿を消してしまったトヨタ・ヴォルツ。総販売台数は9000台ほどと言われており、もはや絶滅危惧種となっている。今回はそんなヴォルツがどのようなクルマだったのか振り返ってみたい。

 じつはヴォルツ、トヨタとGMが共同で開発したモデルで、主戦場はアメリカ。そのためヴォルツは当時、トヨタとGMが合弁して設立したNUMMIという製造工場で作られており、日本ではアメリカからの輸入車という形となっていた。

 また共同開発ではあるものの、プラットフォームやパワートレインなどはトヨタのものが使われており、ヴォルツのベースとなったのは同工場で生産されていた北米向けカローラだった。そのためヴォルツの車両型式も北米向けカローラと同じE130系となっている。

6速MTモデルも用意されていた

 心臓部は全車1.8Lの直列4気筒エンジンで、ベーシックな「S」には132ps(4WDは125ps)を発生する1ZZ-FE型エンジンと4速ATを搭載。スポーティな「Z」には190psを発生する2ZZ-GE型エンジンと6速MTもしくは4速ATが組み合わされており、これも同時期のカローラ(日本ではランクスやフィールダー)と同様となっていた。

 当時、ヴォルツはネッツ店での販売となっていたが、登場するタイミングでRVテイストを盛り込んだステーションワゴンであるスプリンターカリブが終売。実質的な後継車種という扱いともなっていて、今でいうところのクロスオーバーSUVスタイルをまとっていた。

 ラゲッジスペースも汚れを拭き取りやすい樹脂製のラゲッジボードや積載物の固定に重宝するデッキフックやデッキフロアレールを備え、助手席もフラットに折りたたむ形状としたことで長尺物の収容も可能。さらに狭い場所でも開閉可能なリヤガラスハッチを備えるなど、使い勝手の面では今見ても十分通用するレベルとなっていたのである。

GMのポンティアックブランドからも販売されていた

 しかし、当時はまだクロスオーバーSUVブームが到来する前であったことや、エクステリアがアメリカンテイストでクセが強かったことなどが影響し、販売が低迷してしまったというのが実のところ。

 前述したようにヴォルツはトヨタとGMが共同開発で生まれた車種であり、アメリカではトヨタブランドからだけではなく、GMのポンティアックブランドからも販売されていた。

 トヨタからはカローラマトリックス、ポンティアックからはヴァイブという車名で販売されていのだが、なぜか日本で販売されたヴォルツはポンティアック・ヴァイブのエクステリアを基本としてしまったことも、クセが強いと思われてしまった一因と言えるかもしれない。

 一方のカローラマトリックスは、当時のカローラシリーズと共通したデザインとなっていたため、こちらであればデザインに対するアレルギー反応も少なかったのではないかと思うのだが、カローラの名前を冠さないモデルということでヴァイブのデザインを採用したのだろうか。真相は闇の中である。

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