大ヒット狙いのメーカーの自信作……のハズがアレ? 目論見ハズれた平成の不人気車5選 (1/2ページ)

大ヒット狙いのメーカーの自信作……のハズがアレ? 目論見ハズれた平成の不人気車5選

この記事をまとめると

  • 誰もが認める面白さと優れた商品力が仇となった平成の不人気車
  • 高性能さを追求したら尖りすぎてて全く売れなかった限定車も!
  • あの王者トヨタを持ってしてもマン振りして外したモデルがあった

商品力あってもヒットならずの不遇の平成不人気車

 新型車の企画・開発には、1台でも多く販売台数を伸ばすために自動車メーカーの威信がかかっている。もちろん、そこには生産コストや資本提携する他ブランドとの協業などの柵があるなかで、少しでも商品力のあるモデルを国内外に続々と投入するべく開発されている。それでも、ちょっとしたボタンの掛け違いや市場ニーズにハマらなかったりで、ホームランを狙ってマン振りしたつもりでも、鳴かず飛ばずのモデルもあった。ここでは、そんな平成の“やっちまった”クルマを紹介しよう。

ラリーイメージを脱却するべく攻めすぎた渾身作

「インプレッサS201 STiバージョン/2000年発売」

 まずはじめに紹介するのはスバル・インプレッサS201 STiバージョン(以下、S201)だ。販売すれば売り切れ必至のSTIが手掛けた「Sシリーズ」だが、元祖モデルのS201は強すぎた意気込みが空回り気味だった。GC8型インプレッサSTiバージョンⅥをベースに、当時、ラリーのイメージが強かったところへ、STIがオンロードに特化した仕様としてデビューさせた。水平対向4気筒のEJ20ターボに鍛造ピストンや専用ECU、吸排気系の変更などで、最高出力300ps/6500rpm、最大トルク36.0kg-m/4000rpmを発揮するハイパフォーマンスエンジンを搭載。

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S201に搭載のEJ20ターボエンジン画像はこちら

 サスペンションはチューニングカーばりの車高調整式で、リヤにはフルピロボール式ラテラルリンクと同トレーリングリンクの採用や、フロントデフにヘリカルLSDが奢られるなど走行性能をアップ。レイズと共同開発した16インチ鍛造アルミホイールの装着でバネ下の軽量化も果たし、オンロードマシンとして磨きをかけた。外観もフロントのグリル一体型専用エアロバンパーや、大型のエアスクープ、サイドスカートのほかダブルウイングリヤスポイラーなどで迫力を一段とアップ。ディフューザー形状のリヤのエアロバンパーもあって、どこから見ても戦闘力の高さを否が応でも感じさせた。インプレッサS201 STiバージョンのフロントスタイル画像はこちら

 限定300台で発売されたこのS201だが、1998年に発売され即完売したSTIコンプリートカーの第一段であるインプレッサ22B STiバージョン(限定400台)のように、後世に語り継がれるようなモデルにはならず。また、当時としては攻めに攻めたスタイリングが奇抜すぎたのか、正式な販売台数は不明だが、のちに続く「Sシリーズ」のような成功には至らなかった。とはいえ、その希少性から極上コンディションの個体はプレミア価格で取引されている。インプレッサS201 STiバージョンのリヤスタイル画像はこちら

時代の過渡期にデビューしたことが仇に……

「いすゞビークロス/1997年発売」

 続いては、現在トラックのメーカーとして認識されているいすゞのビークロスだ。このコンセプトカー(コンセプト車名:ヴィークロス)がそのまま市販されたようなスタイリングは、117クーペや初代ピアッツァを販売したいすゞならではと大絶賛。未来的とも言える外観は、いま見ても色褪せない魅力があった。それは市街地を走らせていると高い注目を浴びるほどで、レカロ製シートやモモ製のエアバッグ付きステアリングなどを備え、まさにスペシャルなRVの先駆けであった。コンセプトカーのヴィークロス画像はこちら

 走りは現在でも東南アジアなどでピックアップトラックが人気なように、いすゞのRVは以前からタフで悪路に強い性能が支持されていた。それだけに当時人気のビッグホーンをベースにしたビークロスの走りは期待に違わぬ性能で、3ドアのスタイリッシュなRVとして人気を集めるはずだった。いすゞビークロスのフロントスタイル画像はこちら

 ところが1997年に発売されたビークロスは2001年に販売を終了。せめて5ドアがあれば違った結果だったかもしれない。そしていすゞも2002年には日本国内向けの乗用車の撤退となるのである。当時、いすゞの目の付け所は確かに悪くなかった。ただ、同年に現在のSUVの元祖といえるトヨタ・ハリアーが登場すると、時代はラリーレイドマシンのような3ドアの4WDの実力派ではなく、4WDを備えていなくても良いからスタイリッシュな5ドアモデルを求めるトレンドにシフト。ビッグホーンやミューのような販売実績を残すことができなかった。いすゞビークロスのリヤスタイル画像はこちら

走りは絶品でも押し出しの強さが足らず

「ホンダ・エリシオン/2004年発売」

 日産エルグランドが先鞭をつけて、トヨタがそれに続くようにアルファードを登場させたことで確固たる立ち位置を築いた日本の高級ミニバン。そこにエスティマとともにオデッセイで日本のミニバンブームを牽引してきたホンダも参戦してきた。それが2004年に登場したエリシオンだ。ホンダ・エリシオンのフロントスタイル画像はこちら

 ホンダはエリシオンよりも先に、日本仕様のオデッセイでは小さすぎるとして、現地向けに開発された北米版オデッセイを1999年にラグレイドの車名で日本に投入。さすがに全長5105mm x 全幅1935mm x 全高1740mmのボディサイズは大きすぎたことと、3.5L V6エンジンのみのラインアップが影響したのか販売台数を伸ばすことができず。そこで後継モデルとしてオデッセイの兄貴分としてエリシオンが誕生した。

 このエリシオンのボディサイズは、全長4845mmx全幅1830mmx全高1790mmと、ラグレイドほど大きくなくホンダらしいスマートな外見で、走り良しの上質なミニバンが欲しいユーザーから支持されるも、エルグランドとアルファードの牙城は崩せず。エリシオンに搭載の3.5L V6エンジン画像はこちら

 ラグレイドの反省から3.5L V6のほか2.4L直4をラインアップしたのだが、現在では中国専用車となってしまった。エリシオンがヒットしなかった理由は後発だったことに加え、やはり押し出しが足りなかったのもあっただろう。もちろんホンダもそれは認識しており、より高級テイストのエリシンプレステージをラインアップに追加したが時すでに遅し。現在の人気ミニバンや軽自動車を見ていると、売れるのは迫力がある顔をもったクルマたちなのだ。ホンダ・エリシオンプレステージの走り画像はこちら

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