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7億円オーバーも即完売! ブガッティのラストエンジン搭載モデル「W16ミストラル」とは?

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: Bugatti Automobiles S.A.S.

ブガッティのW16エンジンがついに終了

 2005年に登場した「ヴェイロン」以来、すべてのブガッティの心臓として鼓動してきたW16エンジンは、まもなく歴史の幕を降ろそうとしているようだ。その最後を飾る特別なモデルの存在が、このほど明らかにされた。それが「W16ミストラル」だ。新生ブガッティ・リマック社いわく、究極のロードスターとのことである。

地中海を吹き抜ける「ミストラル」

 電動ハイパーカーの新たな旗手「リマック」創業者にして、新生「ブガッティ・リマック」社CEOとなった、マテ・リマック氏はこう語っている。

「ブガッティの伝説的なW16エンジンの最後のロードゴーイングモデルとして、我々はロードスターを作らなければならないと考えていました。ブガッティでは、これまでに製造された車両の40%以上がオープントップであり、今日まで世界中で尊敬を集めている長い系譜を確立していますが、シロンの時代にロードスターは存在しませんでした。W16ミストラルの導入はこの遺産を継承し、私たちの象徴的なエンジンの強大な性能を体験する新しい方法を求めるお客様からの要望に応えたものです。W16ミストラルは、一世紀以上におよぶオープントップの伝説に触発されたブガッティ製ロードスターの物語の次の章を開くものです。

 これほど刺激的で重要なクルマに、どのような名前を付けるかは、非常に重要な問題でした。シロンの単なる発展型ではなく、ロードスターには自由やエレガンス、スピードを連想させる名称が必要でした。ローヌ川流域から南仏コート・ダジュールの粋な街々を通り、地中海に吹き抜けるミストラルという強い風からインスピレーションを得たのです」

エンジンは1600ps

 W16ミストラルは、「シロンスーパースポーツ300+」に初めて搭載された1600psスペックのW16・4ターボエンジンを搭載する。ただ、既存モデルのモノコックを単にAピラー上から切断してオープントップ化を実現したのではなく、性能を損なうことなく、より丸みを帯びたシルエットを作り出すために設計と形状が見直され、完全な専用デザインとなっている。

 スタイリング上のモチーフとされたのは、開祖エットレ・ブガッティの息子ジャン・ブガッティがデザインを手掛け、1934年に製作されたたT57ロードスター「グランレイド(Grand Raid)」。デン・ハーグのローマン美術館に展示されているこのグランレイドは、後方に流れるように配置されたふたつのヘッドフェアリングと、V字型に配置されたウインドスクリーンをデザイン上の特徴とする。

 さらにW16ミストラルでは、ブガッティT57ロードスターにインスパイアされたカラーでデビューする。温かみのあるブラックにトリュフブラウンを加え、繊細なイエローのアクセントを加えている。

 ブガッティのデザインディレクターを務めるアキーム・アンシャイト氏は、次のように語っている。

「W16ミストラルの新しいキャラクターを構築するために“ディーヴォ”や“ラ・ヴォワチュール・ノアール”のようなワンオフないしは少量生産モデルの縦型レイアウトのヘッドライトに合わせて、フロントの外観も完全に作り直しました。一方テールランプは、X型ビームの間にある三角形のスペースとサイドラジエーターを結ぶダクトを通じて、サイドオイルクーラーの熱気を排出する機能を果たしています」

 しかし、機能的なデザインのハイライトはこれだけに留まらない。ヘッドレスト後方にある新しいラムインダクション式エアスクープは、当初から厳しい横転試験を念頭において開発したことから、それぞれが専用のカーボンファイバー構造で構成。横転時に車両の全重量を支えることができるようになっているとのことだ。

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