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トヨタ新型「シエンタ」のウェルキャブに新採用「ショートスロープ」が加わった! 瞬時に自動展開するカラクリ機構とは

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TEXT: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)  PHOTO: トヨタ自動車/青山尚暉

介護のプロ向け「タイプIII」が採用した「ショートスロープ」とは

 そして今回のウェルキャブ仕様の大きな目玉となるのが、介護タクシーなど、介護のプロ向けに用意された「タイプIII」(乗車人数は車いす1名を含めて4名)。バックドアを開けると同時に車高が60mm降下し、リヤバンパーに内蔵された、これまでにない世界初となるショートスロープが、複雑なメカを使わないカラクリ機構によって瞬時に自動展開(その展開方法も見事)。なんとボディ後方に出っぱるショートスロープの長さは約170mmでしかなく、車いすを含めたボディ後方の必要スペースも1300mmで済むのである。

 たとえば、シエンタのウェルキャブ仕様タイプIIIを停め、介助者を迎えに行っている間に、シエンタの後ろにクルマが後ろに停まったとしても、そのクルマがステアリングを切って出られるスペース(およそ1700mm)を考慮すると、ショートスロープから車いすを転回し、乗せられるスペースが確保しやすいというわけだ。

 もっとも、ショートスロープゆえに、介助する側は車いすをウィリーさせてスロープに乗せる必要があり、実際に介助する側としてウィリーさせてみると、素人では慣れが必要だが(力もいる)、そもそもこのタイプIIIは、介助、介護のための訓練を受けた資格のある介護タクシーの運転手など、プロ、法人向け仕様だから、そうした心配はないとされている。

 従来のなだらかな角度のスロープだとボディ後方に約2400mmのスペースが必要だったから、その使い勝手の差は絶大。高齢者人口が世界一と言われている日本だから(現時点で人口の29%、2050年には40%突破!?)、こうした使いやすい福祉車両がますます活躍してくれることを期待したい。

 ちなみに、今度は実際に車いすに乗って車内に乗せてもらったところ、最初はやや上向きの角度がついた乗車感覚になるのだが、それはリヤ側の車高が60mm下がっているからで、出発時には水平になる。視界も良く、しっかりとしたフラットな乗り心地とガソリン車でも静かな車内環境から、介助される人、介助する人も、爽快な移動、ドライブが楽しめるはずである。

 なお、タイプIIIのベース車はシエンタのG 2列シートで、非課税のため、実質、標準車両+9万6000円の価格設定となる。

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