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米国の「DIY」はスケールがケタ違い! イケメン主夫の自宅と愛車テスラ「モデル3」を拝見──米国放浪バンライフ:Vol.11

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TEXT: 牧野森太郎  PHOTO: 牧野森太郎

土台だけだった自宅1階部分をDIYでオーディオルームに

 ジェシはエンジニアとして10年間勤務した会社を3年前に退職して、今は無職だ。それ以来、「主夫」として家を切り盛りしている。

「今の自分が快適なんだ。また、仕事に興味がわけば働くかもしれないけどね」

 料理の腕前はもちろん、キッチンをピカピカにしている几帳面さにも感心した。一緒に暮らしているガールフレンドのライアンはニューオリンズ出身で、イベント会社のグラフィックデザイナーとして働いているそうだ。

 驚いたのは、家の改装。丘の斜面に建つ家は、2階にあたる位置に玄関がある。1階は豪華なAVとソファが設置されるオーディオルームだが、なんと2階に住みながら自分で作ってしまったのだという。つまり、中古の家を買ったときは土台だった部分だ。もちろん、配線、配管なども自作。家の改装をするという話はよく聞くが、これは玄人はだしだ。

庭の高さ30mの木も自力で切って眺望をグレードアップ

 さらに庭がすごい。木、花、ハーブ、野菜を組み合わせた手間のかかったガーデンで、そのなかを水が噴き出る細いパイプが通っている。蛇口をひねれば水をやれる仕組みだ。2階のテラスからはサンフランシスコ湾が眺望できるが、当初は高い木が何本も視界をさえぎっていた。それを視線の高さに伐採したのだという。

「それも自分で?」と聞くと「もちろん」との答え。「どれくらいの高さ? 1mくらい?」「何をいってるんだ、30mだよ」「え? どうやって?」「木に登ったんだよ。ぼくは木登りが好きなんだ」

 まさか、そこまで自分でやるとは! 自慢のモルトウイスキーをご馳走になりながら眺めるサンフランシスコ湾の夕景は幻想的だった。

ネット接続問題が解決「21世紀にようこそ!」

 ところで米国でキャンプ場の予約がオンライン主流になっていることは、すでに説明した。現代の放浪にはインターネットが欠かせないことを、この2週間で痛感していた。しかも、購入したWi-Fiが十分に機能しないため、ぼくの放浪キャンプは片翼をもがれた状態だった。

 この件をジェシに相談すると、さっと自室に入って何かを持って戻ってきた。「予備のSIMカードがあるから、これを貸してあげるよ」という。そして、手際よくぼくのiPhoneのSIMカードを取り出すと、あっという間の操作で使えるようにしてしまった。これで電話番号も手に入り、iPhoneのナビ機能も利用できるようになった。

 おまけにPCもBluetoothで連携され、電話回線さえあればオンライン状態になるセッティングになった。これは便利だ。

「21世紀にようこそ!」ジェシとライアンが、驚いているぼくにグラスを上げた。彼がいなければ、この後の旅はこれほどスムーズに進まなかっただろう。

■「米国放浪バンライフ」連載記事一覧はこちら

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  • 牧野森太郎
  • 牧野森太郎
  • アウトドア誌、ライフスタイル誌などの編集長を経験。2001年にアメリカでキャンピングカーを購入して以来、国立公園を訪ねることをライフワークとする。著書に『アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅』『自分自身を生きるには 森の聖人ソローとミューアの言葉』(ともに産業編集センター)がある。カリフォルニア州シェラネバダ山脈のジョン・ミューア・トレイルを計30日かけて踏破したレポートがデルタ航空機内誌「sky」に掲載され、カリフォルニア観光局のメディア・アンバサダー最優秀賞を受賞。
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