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憧れの「チャレスト」は2500万円! フェラーリ初の量産ハードコア「360チャレンジ・ストラダーレ」とは?

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: Courtesy of RM Sotheby's

落札価格2500万円は、このモデルとしてはリーズナブル?

 こうしてフェラーリ初の量産ハードコアモデルとなった360チャレンジ・ストラダーレは、インテリアでは360モデナのオプションであるカーボンファイバー製シート(チャレンジ・ストラダーレでは標準装備し、意外と重量のかさむ本革レザー)をアルカンターラに、ドアウインドウをレキサン製に変更することもできた。またオーディオシステムも、軽量化のため非装備とすることも可能になっていたという。

 今回のRMサザビーズ「LONDON」オークションに出品された360チャレンジ・ストラダーレは、マラネッロから1288台がラインオフされたうちの1台。2004年1月8日に初登録されたこの個体は、若干朱色がかった赤「ロッソ・スクーデリア」に、「ネロ(黒)」本革レザー/アルカンターラ混成のインテリアという、360チャレンジ・ストラダーレのイメージカラーが新車時代から維持されている。

 ただし同じくチャレンジ・ストラダーレを象徴していた、イタリア国旗の三色旗をイメージしたオプションのストライプ塗装は、この個体には施されていない。

 今回のオークション出品にあたっては、純正オプションのボディカバーのほか、英国「British Motor Trader」2013年版の適合書類のインボイスと、同じオーナー名でドイツ当局とやり取りした書類などが添付されており、このフェラーリが長らくイギリスおよびイタリアで過ごしてきたことが判るとのことである。

 RMサザビーズ欧州本社の公式ウェブカタログいわく、フェラーリ360モデナとしてはもっとも好ましいバリエーションのひとつであり、その魅力はネロにロッソという長年にわたって好まれる色の組み合わせによってさらに増しているという、このフェラーリ360チャレンジ・ストラダーレには、オークション出品者である現オーナーとの協議の結果、13万~16万ポンドというエスティメート(推定落札価格)が設定された。

 そして11月5日に行われた競売では14万9500ポンド、つまり日本円に換算すれば約2500万円で落札されることになった。

 このプライスは、エスティメートの想定内であったこと、スタンダード版の360モデナF1仕様が通常1000万円前後で流通している事例が多いことを思えば、その2倍以上に相当するがゆえに、出品者にとっても満足すべきものだったのかもしれない。

 しかし、今年前半には邦貨換算で4000~5000万円で取り引きされる事例も散見されたことから、ひところはもっと盛り上がっていたこのモデルのマーケット相場も、少しばかり沈静化したという見方もできるようだ。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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