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500時間が無駄に! 火事でアルピーヌ「A110」が真っ黒に。どん底からいかにしてデモカーを間に合わせたのでしょうか?

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TEXT: 今泉 史(IMAIZUMI Aya)  PHOTO: AMW編集部

焼失から復活を遂げたアルピーヌA110

 2023年1月13日から15日まで開催された東京オートサロン2023の東ホールの畑野自動車ブースに、珍しいクルマが展示されていたので取材してきました。展示されていたのは「RAVAGE Japan by 畑野自動車」のアルピーヌA110。畑野自動車代表取締役の畑野祐人さんと新人社員の大友美穂さんにお話を伺いました。

 あらためてアルピーヌについて振り返ると、1955年に設立したフランスの自動車メーカーです。ラリーやル・マン24時間耐久レースなどのモータースポーツに参戦するクルマを数多く製作してきました。アルピーヌA110は1965年に登場し、1977年に一度生産を終了した名車ですが、2017年に現行モデルの姿で復活を遂げ、現在も多くのファンを魅了しています。

 このアルピーヌA110をベースに、今回カスタムカーを製作した畑野自動車は「SANO DESIGN」とコラボレーション。ランチア・デルタ・フェニーチェ105のチューニングカーで2019年のオートサロン ドレスアップカー部門にて最優秀賞を受賞しています。東京オートサロン2023でも、なんとインポートカー部門で今回のアルピーヌが優秀賞を受賞しました。

 今回の車両名に入っているRAVAGE(ラヴァージュ)は、フランスのコンプリートカーを販売しているメーカーです。どうしてラヴァージュと提携して車両製作するに至ったのかを紹介します。

製作のきっかけはラーメン屋でのひと言

 きっかけは、日本赴任中であったラヴァージュ・デザイン部のタレックさんと畑野さんのラーメン屋での何気ない会話だったそう。

「Mr.畑野、私もA110でワイドボディを作っているので今度一緒に遊びましょう」

「もちろん! 遊びましょう」

 今回のラヴァージュ・ジャパンのプロジェクトは、このひと言から始まりました。その後、二人は密に連絡を取り合うようになり、畑野自動車がサプライヤーとして日本でもコンプリートカーの生産を行う事になったのです。

 また、当時新入社員だった大友さんの新人研修も兼ねてということで、世界観やデザインのやりとりや交渉を任せ、アルピーヌを1台完成させるというミッションを与えたとのこと。ちなみに、大友さんは、今回のプロジェクトの日本における班長を務めています。やりとりはもちろん英語ですので、ハードな新人研修ですよね……。

預け先の工場でまさかの電気火災

 プロジェクトがスタートし、順調に全体的なプロポーションが完成しつつあった矢先、500時間かけて作ったアルピーヌが預け先の板金工場の電気火災により焼失。しかも、オートサロンの半年前というタイミング。ですが焼失と言っても、焼け残った箇所もそれなりにありました。

「どうにかできるかもしれない、と思ってしまったのが地獄の始まりでしたね」と畑野さんと大友さんは口を揃えて言います。

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