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ダンロップがサスティナブルタイヤをレーシングカート用に開発する理由は? グリップ力も耐摩耗性も向上しています

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TEXT: 西川昇吾(NISHIKAWA Shogo)  PHOTO: 西川昇吾

  • カート用のタイヤは、現在国内メーカーではダンロップしか製造をしていない
  • ペイントにはサスティナブルな未来へ歩むという意味が込められている
  • ダンロップカラーのイエローでロゴとフライングD、矢印が描かれていて、グリーンのチェッカーと組み合わされている
  • ペイントは独自のデザインを採用
  • スーパー耐久最終戦の現場でもサスティナブルカートタイヤは展示されていた
  • エントリーカテゴリーでもサスティナブル対応は進んでいる
  • カーボンニュートラル燃料を用いたカートと水素エンジンを搭載したカートが展示されていた
  • カウルには「カーボンニュートラル フューエル」の文字も
  • カートに搭載された水素エンジン
  • カウルには水素エンジンと英語で書かれていた
  • 水素エンジンを搭載したカート
  • タイヤは実際にEVカートで使用されたタイヤとは異なっている
  • カート用のサスティナブルタイヤは、グリップ力はもちろん、摩耗に関してもそれまでのタイヤよりも良くなっているとのこと
  • タイヤは合成ゴムを使用している

モータースポーツは技術開発の場として必要不可欠

近年モータースポーツの世界でもサスティナビリティに対応した取り組みが行われている。国内トップカテゴリーのSUPER GTやSUPER FORMULAでカーボンニュートラル燃料や、サスティナブルタイヤを使用しているのが印象的だ。主にトップカテゴリーでの採用が目立つが、エントリーカテゴリーでもサスティナブル対応は進んでいる。その中心的な存在がダンロップのカートタイヤだ。

既に実戦投入しているサスティナブルカートタイヤ

以前は複数のタイヤメーカーがカート用のタイヤを製造していたが、現在国内メーカーではダンロップしか製造をしていない。海外メーカーなどはあるものの、市場で考えれば競争相手が少ないという状態である。そのような状態では「とりあえずそのまま作り続ける」という考えを持ってしまうこともありそうだが、ダンロップは違う。カート用タイヤも性能と共に、時代に合わせて進化しているのだ。

その最たる例が今回紹介するサスティナブルタイヤだ。10月21日、22日に開催された「2023年全日本カート選手権」EV部門第3戦でダンロップは、バイオマスとリサイクル原材料を使用したサスティナブル原材料比率43%のタイヤを投入した。サスティナブル原材料を使用しながら、モータースポーツ用のタイヤとしての性能を向上させているのも注目すべきポイントで、同じコースで0.5〜0.8秒のタイム短縮を実現したそうだ。

ペイントは独自のデザイン

今回、スーパー耐久最終戦の現場でもサスティナブルカートタイヤは展示されていた。装着する車両は、カーボンニュートラル燃料を用いたカートと水素エンジンを搭載したカートだ。タイヤの外観的な特徴としては、サイドウォールのペイントだ。ダンロップカラーのイエローでロゴとフライングD、矢印が描かれていて、グリーンのチェッカーと組み合わされている。これは、サスティナブルな未来へ歩むという意味が込められているのだ。

なお、このタイヤは実際にEVカートで使用されたタイヤとは異なっている。というのも、EVカートはバッテリーを搭載する関係で重量が重たいため、今回装着しているタイヤよりも剛性を上げた仕様となっているのだ。

具体的な違いとは?

サスティナブル原材料を使用したカートタイヤ、とここまで紹介してきたが、具体的にはどのようなポイントが異なっているのだろうか? タイヤはゴムを使用している。昔は乗用車用も含めて天然ゴムが主流だったが、このタイヤは当然ながら合成ゴムを使用している。またタイヤを柔らかくするために石油由来のオイルを使用しているが、ダンロップでは植物由来のオイルとなっているのだ。このように基本となるゴムの素材がサスティナブルな材料となっている。

そして構造に関する材料でも通常と異なる材料が使用されている。ビードに使われるスチールは再生スチールを使用。このカート用のサスティナブルタイヤは、グリップ力はもちろん、それまでのタイヤよりも耐摩耗性も良くなっているとのこと。そのように聞くと実際に乗り比べしたいと思ってしまう。

ダンロップによるとカートを始め、モータースポーツ用のタイヤは大量生産ではないので、様々な技術的なトライが出来るとのこと。サスティナブルな未来を目指す上でも、モータースポーツは技術開発の場として必要不可欠なのだ。

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