クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CLASSIC
  • 8762万円で落札されたフェラーリ「365GTB/4」はオリジナルを貫きとおした1台!
CLASSIC
share:
8762万円で落札されたフェラーリ「365GTB/4」はオリジナルを貫きとおした1台!

8762万円で落札されたフェラーリ「365GTB/4」はオリジナルを貫きとおした1台!

投稿日:

TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: 2025 Courtesy of RM Sotheby's

フェラーリ・クラシケも取得済み

今回ミラノ・オークションに登場したデイトナは、そのうち1105台を占める左ハンドル仕様のベルリネッタ(クーペ)で、ヨーロッパ仕様としてデリバリーされた1台。ロッソ・キアーロのボディカラーに、ブラックのインテリア、そしてエアコンやセンターロック式のクロモドラ製ホイールを装着している。

生産時そのままの仕様であることは、2006年にクラシケの認証を受けたことからも明らかだ。もちろんこの出品車には、クラシケが発行した認定書、通称「レッドブック」も付帯するから、その価値はさらに高まっているといってよい。

1972年3月30日、このデイトナはドイツのデュッセルドルフにあるフェラーリディーラー、オート・ベッカーにデリバリーされ、同じドイツのホルツミンデンで登録。翌年、スウェーデンに在住のセカンド・オーナー、レイフ・ヴァルストロム氏の手に渡った記録が残る。

そして2005年末にはドイツのフェラーリ・ディーラーが入手して、前述したクラシケのレッドブックを取得。さらにフランスのスペシャリストであるガレージ・ミリアンクールによってクラシケの認証が行われたというのが、大まかなモデル・ヒストリーとなる。

2023年にはV型12気筒エンジンに組み合わされる6基のウェーバー製キャブレターのオーバーホールを始め、燃料システムなどのメンテナンスも行われ、すぐにその走りを楽しめるコンディションに保たれていた。RMサザビーズはこのデイトナに50万ユーロ~70万ユーロ(邦貨換算約8150万円〜1億1410万円)のエスティメート(予想落札価格)を提示したが、実際の落札価格は53万9375ユーロ(邦貨換算約8762万円)という結果に落ち着いた。

このデイトナ以降、フェラーリはV型12気筒2シーターモデルの基本設計をフロントエンジンからミッドシップに変更。再びそのエンジン搭載位置がフロントに戻るのは1996年に誕生した550マラネロまで待たなくてはならない。フェラーリの歴史において、きわめて大きな節目となったデイトナ。その評価が、これからさらに高まっていくことを期待したいところだ。

12
すべて表示

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS