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コロナ禍で誕生したホンダ「S660」ワンメイクイベント「H1カップ」!走るオフ会と称される理由とは

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭(SATO Kei)

  • 走るオフ会という言葉どおり、パドックは非常にアットホームだ。誰かのクルマにトラブルがあれば全員が力を合わせて復旧を手伝う
  • 遠方からのエントリーが多いのもH1カップの特徴だろう。関東はもはや『近場』であり北陸や中部、もっとも遠い人はなんと愛媛県!
  • 参加したほぼ全員が何かしら賞品をもらえるのも嬉しい。表彰台に立った人は東北660シリーズと同じトロフィーや副賞が授与される
  • 今回の仕掛け人は藤田さん(右)と日向さん(左)のふたり。藤田さんのマイカーは猛暑のなか1分9秒台という脅威のタイムを記録した
  • CVTクラス優勝の兵頭孝之さん
  • CVTクラス表彰式
  • ハイチューンクラスの阿部優翔さん
  • ハイチューンクラス表彰式
  • オーバー85クラス表彰式
  • オーバー85クラスの出口連さん
  • オーバー85クラスの小川光一郎さん
  • オーバー85クラスの青山健人さん
  • オーバー85クラスの工藤脩徒さん
  • オーバー85クラス山田翔さん
  • オーバー85クラス松田勇雄さん
  • オーバー85クラス森田雄大さん
  • アンダー85クラスの山本勝さん
  • アンダー85クラスの泉純一さん
  • アンダー85クラスの奥村輔さん
  • アンダー85クラスの三井宗洋さん
  • アンダー85クラスの成田嵩士さん
  • アンダー85クラスの志斉洋一さん
  • アンダー85クラスの太田昌孝さん
  • アンダー85クラスの安藤優太さん
  • アンダー85クラスの日向繁美さん
  • アンダー85クラスの小杉理久さん
  • アンダー85クラスの工藤晴一さん
  • アンダー85クラス表彰式
  • クラスこそ複数あれど同一車種のレースは見ていて面白い。今回のH1カップには東北660ターボGPで活躍するドライバーも多く参加
  • ハイチューンクラスの藤田幸治さん

S660だけレース「H1カップ」に全国から20台超が参戦

2025年6月29日に福島県エビスサーキット東コースで行なわれた東北660シリーズは、全国から90台に迫る軽自動車が集結し、パドックはいつも以上に賑わっていました。その理由のひとつが、今回初めて開催された『H1カップ』です。本稿では、その概要と東北初上陸までの経緯をお伝えします。

コロナ禍で生まれたS660の交流イベント

ホンダ「S660」のワンメイクイベント「H1カップ」がスタートしたのは、コロナ禍の真っ最中である2021年。全国に広がる自粛ムードでサーキットのイベントすら中止に追い込まれるなか、「自分たちで走る機会を作ろう」とS660乗りの藤田幸治さんが立ち上がった。手探りで始めたイベントながら参加者は増加の一途をたどり、現在は関東を中心に中部地方のサーキットまで規模を拡大している。

内容はフリー走行、タイムアタック、模擬レースと多彩で、1年を通して順位に応じたシリーズポイントが与えられるのも特徴だ。

H1カップが東北に初上陸を果たしたきっかけを作ったのは、プロショップ『オートクラフト』を率いる日向繁美さんだ。軽自動車レース「東北660シリーズ」初年度から参戦するドライバーであり、近年は東北660ターボGPで常に上位を走る実力派。H1カップではタイムアタックと模擬レースの運営を担当しており、以前から東北660シリーズとのコラボレーションを構想していたという。昨シーズン中盤から大会事務局と協議し、まずはエビス東での開催が決定した。

イベントへの姿勢が共通していたからこそコラボできる

募集をかけると、初開催にもかかわらず全国から20台以上のS660がエントリー。藤田さんによると、告知はXをメインとしたSNSや、サーキットで出会った人への声がけが中心で、少しずつイベントの認知度を高めてきたそうだ。

H1カップで大切にしているのは「全員が安全に走り切ること」「参加者同士で助け合いながら楽しむこと」「互いに刺激を受けながらレベルアップすること」。これらは東北660シリーズのコンセプトと共通しており、今回のコラボレーションで新たな相乗効果が生まれるに違いない。

東北660シリーズを初めて見た藤田さんは次のようにコメント。

「厳しいレギュレーションで順位を上げるのが難しいレース。そのなかで各ドライバーがタイヤの使い方や、リスクを背負わない抜き方をよく研究しており、雰囲気もマナーも非常にいいと感じました」

また日向さんは次のように話した。

「関東のサーキットは模擬レースが少ないので、勝手をよく知っている東北660シリーズとのコラボを提案しました。H1カップは“走るオフ会”だと考えています。セッティングや走り方、使用パーツなどの情報は隠さず共有し、みんなでレベルを高めていくのがコンセプトです。来シーズン以降も東北で開催する予定なのでご期待ください」

いかなる仕様のS660でも参加できるクラス分け

基本的にパワーでクラス分けされ、ハイチューンクラスは120ps〜、オーバー85クラスは純正流用を含むタービン交換で85ps〜、アンダー85クラスは純正タービンで〜85ps。また2ペダルのCVT専用クラスも設定しており、仕様を問わずすべてのS660が楽しめるイベントだ。

今回の優勝者は、ハイチューンクラスが藤田幸治さん、オーバー85クラスが松田勇雄さん、アンダー85クラスが日向繁美さん、CVTクラスが兵頭孝之さんという結果だった。2026年も6月にエビスサーキット東コースで模擬レース、10月にエビスサーキット西コースでタイムアタックを予定しており、スケジュールが決まり次第、東北660シリーズとH1カップの双方から発表される予定だ。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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