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耐久レースの勝敗を分けたのはピット戦略!レクサス「RC F GT3」が魅せた逆転劇の舞台裏

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 佐藤正勝(SATOU Masakatsu)

#31 DENSO LEXUS RC Fが早めのピット戦略でD’stationとTKRI松永建設をかわし優勝

霧雨のスポーツランドSUGOで勝負を分けたのは、緻密なピット戦略だった。2026年7月4〜5日に開かれたS耐第4戦、日曜のグループ1は#31 DENSO LEXUS RC Fが早めのピットインを決め、D’stationとTKRI松永建設をかわして優勝を飾った。一方、前日のグループ2では首位を独走していたシビック勢2台がタイヤ脱落で姿を消し、CUPRA TCRが総合優勝をさらう波乱も起きた。

2026年S耐第4戦SUGOは全11クラスを2グループに分けた新フォーマットで開催

今回のS耐第4戦は、レースフォーマットに大きな特徴があった。スポーツランドSUGOで開催されたのは、ENEOS スーパー耐久シリーズ2026 Empowered by BRIDGESTONE(S耐)の第4戦、SUGOスーパー耐久4時間レースだ。会期は2026年7月4日と5日の2日間で、梅雨明け前の東北地方は初日から霧雨に見舞われた。

毎回異なるフォーマットで開催されるのがS耐である。今回は全11クラスを2グループに分け、初日に予選と決勝を行うグループ2は、ST-TCR、ST-USA、ST-3、ST-4、ST-5F、ST-5Rの6クラス30台が出走した。公式予選も2人のドライバーの合算タイムではなく、Q1で上位と下位に分け、Q2のタイムでグリッドが決まる方式となった。

グループ2決勝はCIVIC勢2台がタイヤ脱落、CUPRA TCRが総合優勝

初日のグループ2は、シビック勢の速さが際立つ展開となった。ホンダカーズ桶川のマシン、#97 Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC(遠藤光博/佐藤蓮/野尻智紀/近藤理)が総合ポールを獲得。#100 HITONOWA TTS CIVIC-TCR(山木陽介/中野信治/佐藤凛太郎/山西康司)がこれに続き、CIVIC-TCRがフロントローを独占した。

決勝でも#97がトップを快走した。だがスタートから約1時間、#97と#430 エヴァRT初号機 Monster RS3 LMS(西村元希/織田祥平/宮園拓真/酒井翔太)にタイヤトラブルが発生して後退。単独トップに立った#100も、残り1時間半で#97と同じ左リアタイヤの脱落によりクラッシュした。

首位を走っていたシビック勢が2台とも姿を消す波乱となり、これで#19 BRP★NUTEC 制動屋 CUPRA TCR(近藤説秀/末廣武士/東風谷高史/大原佳祐)がトップに立ち、そのまま総合優勝を飾った。

グループ1予選はDENSO LEXUS RC F GT3がQ2Aで逆転ポールを奪取

日曜のグループ1は、ST-X、ST-Z、ST-Q、ST-1、ST-2の5クラス25台が出走した。朝から霧雨が降り、予選開始は10分ディレイとなった。Q1では#23 TKRI松永建設AMG GT3(DAISUKE/片岡龍也/中山友貴)の片岡龍也がトップタイムをマークしたが、続くQ2Aで#31 DENSO LEXUS RC F GT3(鵜飼龍太/蒲生尚弥/小河諒/嵯峨宏紀)の鵜飼龍太が逆転ポールを奪った。

2列目には#777 D’station Ferrari 296 GT3(星野敏/藤井誠暢/金丸 ユウ)と#182 R ZERO Mercedes-AMG GT3 EVO(藤井政至/ショーン・ウォーキンショー/FUZZY/藤井優紀)が並んだ。

グループ1決勝はDENSO LEXUS RC F GT3が早めのピット戦略で逆転優勝

午後の決勝は、#31、#23、#777の3台がトップグループを形成した。スタートから1時間はドライで#31が後続を引き離すが、小雨が降り始めると#23が追い上げるなど、コンディションの変化が展開を左右した。1時間10分過ぎに#31と#23が同時ピットイン。#31はドライバー交代のみ、#23はフルサービスを行い、その間にピットインした#777の先行を許した。

トップに立った#777はさらに#31もパスしたが、#31は3度目のピットインを早め、残り1時間45分ほどをエースの蒲生尚弥に託す。この作戦が大正解となり、#777と#23が最後のピットインをする間に蒲生尚弥がトップを奪回。そのままトップチェッカーを受けた。

ST-Zでは、クラスポールから飛び出した#52 埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2(松井宏太/野中誠太/服部尚貴/吉田広樹)が#338 GR Garage Balakong GR Supra GT4とのホットバトルを制し、ランキング2位にジャンプアップした。

波乱のグループ2と、戦略が光ったグループ1。タイヤという足元の信頼性が首位争いを一変させ、ピットタイミングの読みが勝敗を分けた。耐久レースの厳しさと面白さが凝縮された、SUGOの2日間だった。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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