エアサスでローダウンしたホンダ「オデッセイ アブソルート」は秘境の悪路も問題なし!
ローダウンした低い車高で、なぜ秘境の悪路に入って行けるのか。答えは足まわりにある。オーナーの“N”さんが5代目オデッセイ アブソルート(RC1型)に与えたテーマは、愛車と絶景を1枚に収めるための“撮影特化ミニバン”。見た目のドレスアップと走破性という、相反する要素をどう両立させたのかを取材した。
ホンダ「オデッセイ アブソルート」RC1に込めたテーマは“秘境で撮れるファミリーカー”
“N”さんが愛車に掲げたコンセプトは明快である。「秘境での写真撮影にも問題なく入って行けるファミリーカー」。愛車の写真を撮ることが趣味で、撮影した1枚をインスタグラムに投稿したり、フォトコンテストに応募したりを楽しんでいる。だからこそ、どんなロケ地にも対応できる仕立てが必要になった。
5代目オデッセイは、3列すべてが広く快適な上級ミニバンとして2013年11月に登場した。なかでもアブソルートは、専用の足まわりで走りを突き詰めたスポーティグレードにあたる。カスタムベースとしても人気の高い1台を、“N”さんは実用の道具として選んだ。
ACCの機械式エアサスを選んだ理由は乗り心地と信頼度
足まわりの核となるのが、ACC製の機械式エアサスである。ローダウンで見た目を決めつつ、路面状況に応じて車高を上げられるエアサスなら、悪路への乗り入れにも対応できる。低い車高と走破性を両立させる、この趣味には理にかなった選択だ。
数あるエアサスのなかからACCを選んだ決め手は、乗り心地の良さと信頼度の高さだった。とくに“N”さんが重視したのが壊れにくさである。秘境での撮影という趣味を堪能するには、現場でトラブルを起こさない安心感が欠かせない。そこで、電子制御式ではなく万が一でも安心な機械式をあえてセレクトした。過酷な現場を想定した装備選びに、オーナーの本気がにじむ。
アドミレイションのエアロとノブレッセのアイラインで魅せる純正風カスタム
過酷な現場への乗り入れを想定し、カスタムの手数はあえて控えめにまとめている。それでも要所には確かな個性が光る。エクステリアの主役はアドミレイション製のエアロだ。フロント、サイド、リアをすべて同ブランドでそろえ、キレのある造形で全体を引き締めた。

マフラーもアドミレイションで統一している。“N”さんがエアロ選びの決め手にしたのは、リアフォグのデザインだった。このバックフォグが気に入ったため、フルエアロをそろえるに至ったという。フォグランプとテールランプは純正加工で仕上げ、フロントフォグはシーケンシャル点灯(左右へ順に流れるように光る点灯方式)にも対応する。
目元の演出も個性的である。RCオデッセイのカスタムで定番となるレクサス風の3眼ヘッドライトをあえて避け、ノブレッセのアイラインでオデッセイらしさを残しながら引き締めた。純正風のシンプルさを保ちつつ、ポイントに個性を散りばめる手法が心地よい。ドアミラーウインカーはアベスト、シートカバーはクラッツィオ、フリップダウンモニターもアベストでまとめ、オーディオはアルパインのヘッドユニットにカロッツェリアのスピーカーを組み合わせている。
SSR「ライナー10R」19インチがローダウンスタイルを完成させる
スタイルの仕上げを担うのが足元の19インチホイールだ。“N”さんが選んだのはSSRのライナー10Rである。ディープリムでコンケーブ(中央がへこんだ立体的な形状)、さらにピアスボルト(マルチピースホイールにおいて、中心部と外周部を連結し固定しているボルト)を搭載という3つの条件を満たすモデルを探した末にたどり着いた1本だという。

サイズはフロント/リアともに19インチ×9.5J、インセットは30。タイヤはマキシマスM1の19インチを組み合わせる。リムの深さとコンケーブフォルムが生む立体感は、アドミレイションのキレのあるエアロ造形とも相性が良い。低く構えたローダウンスタイルに、この足元がぴたりとはまっている。
見た目の低さと悪路への対応力という、本来は両立が難しいテーマを、“N”さんは足まわりの工夫で見事に成立させている。派手さより機能を優先しながらも、要所に個性を効かせる姿勢は、道具として愛車を使い倒す人ならではのものだ。撮りたい景色があるかぎり、このオデッセイはどんな秘境へも主を運んでいくのである。

































