ホンダ ドリームCB750Four 生誕50周年! 世界を驚愕させた初の200km/hオーバー市販オートバイ (2/2ページ)

ライバルより小さな排気量で高性能なCB450

 そして1965年に登場し世界中を驚かせたのが、当時のホンダのフラッグシップモデルとなったドリームCB450だ。海外ではドイツのBMW R69S、イギリスのノートン650RSやトライアンフT120ボンネビルなどがそれまで世界最速の座を争っていた(トライアンフのT120は120マイル=約192km/hの最高速を表記したもの)。そこに現れたのが、DOHC2気筒444ccのドリームCB450だった。ホンダ ドリームCB750Fourが50周年

 ホンダはトライアンフのT120ボンネビル(649ccOHV2気筒46馬力/6500回転)をベンチマークに開発し、同等の性能を200cc少ない排気量ながらも高性能なDOHC450ccマシンで成し得たのだ。国内ではクジラタンク(海外ではキャメルタンク)と呼ばれた初期型K0(ケーゼロ)モデルでは4速ミッションを介し43馬力/8500回転でゼロヨン13秒9をマーク。この高性能ぶりが世界中から賞賛され「オートバイの王様」と親しまれ、さらにはその機敏性と機動性、信頼性などが認められ各国の白バイマシン採用となり「輸出の花形」となり大成功を収めた。ホンダ ドリームCB750Fourが50周年

 このCB450の登場により世界のマシンは、その対抗処置として排気量アップを図り高性能化へとシフト。もちろんホンダもそれに呼応した。ホンダ ドリームCB750Fourが50周年

レースで得意の多気筒エンジン搭載したCB750

 アメリカの販売店から言われていた「Bigger is better!」の言葉や、本田宗一郎社長がスイスに出張した際の逸話で「ずいぶん小さな白バイに乗っていると思っていたら、乗っている人間が大きかった。バイクはトライアンフの750ccだったから、これじゃ日本の発想でバイク開発をしていてはダメだ」という言葉などから、ホンダがレースで得意としたマルチシリンダー4気筒で750ccという排気量。そして当時ハーレ−1300ccの最高出力66馬力を上回る67馬力を8000回転という高回転で得られる常識はずれのバイクを開発。

 また「走る・曲がる・止まる」の基本性能を高めるため、レースで培ったダブルクレードルフレームを採用するほか、オイル潤滑もレーサー顔負けのドライサンプ方式や市販オートバイとしてディスクブレーキの初採用にも踏み切った。ホンダ ドリームCB750Fourが50周年

 こうして圧倒的な存在感を見せる空冷並列4気筒エンジンと4本マフラーに、扱いやすさを兼ね備えた大柄なアップハンドルなどそれまでのモーターサイクルの世界観とは桁外れのデザインと技術、性能が注入されたドリームCB750Fourは、今からちょうど50年前の1969年に世界初の200km/hオーバーの市販オートバイとして登場した。ホンダ ドリームCB750Fourが50周年

 以降、1970年代のホンダではこのCB750Fourを筆頭にマルチエンジン化が進み、CB500/CB550/CB350/CB400などが次々に世に送り出され、ホンダCBシリーズの人気を不動のもにした。ホンダ ドリームCB750Fourが50周年

 もちろん1969年の発表当時は1ドル=360円時代だったことから、このCB750Fourのアメリカでの爆発的なヒットでホンダは急成長し、この資金を元手に次第に4輪開発も本格化していった。同時に日本では「ナナハンブーム」が到来、カワサキのZシリーズ、スズキのGTシリーズ、ヤマハのTXなどが追随した。これにより国内での最大排気量が750ccという自主規制にもつながったほど、CB750Fourの存在感と性能は圧倒的だったのだ。

 意外に知られていないのが、1983年に登場したCBR400Fに搭載されたエンジンだ。ネイキッドバイクのホンダCBR400Fには、回転数応答型バルブ休止機構=REVを採用した4サイクルDOHC16バルブ4気筒エンジンが採用されていた。ホンダ ドリームCB750Fourが50周年

 わずか400ccながら最高出力58馬力/1万2300回転、最大トルクも3.6kg-m/1万1000回転を発揮するだけでなく燃費にも優れる新設計エンジンだった。9000回転までは2バルブだがそれ以上の回転では4バルブとなり性格が一変するエンジンだった。そう、実はこのREVシステムが1989年に登場するインテグラに搭載されるホンダ初のV-TECエンジンB16A型へと発展したのだ。ホンダ ドリームCB750Fourが50周年

「現代のホンダの礎」となったといっても過言ではない「ホンダCBシリーズ」にこそ、ホンダ独自の「革新的な技術」や「未知への挑戦」「独創的発想」、そして「夢=ドリーム」や「人々の生活の便利=ベンリー」さが満ち溢れていた。ホンダ ドリームCB750Fourが50周年

 ぜひともこれからのホンダも「いつでも挑戦者」として、二輪四輪汎用、そしてレースの各分野を問わずに常に挑み続けてもらいたい。

 なお、ツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)内にあるホンダコレクションホールで4月6日から「DREAM CB750FOUR 誕生50年 特別展示」を行っている。展示はCBシリーズだけではなく、時代を彩った他社バイクも展示されているため見応えとなっているから、ぜひ足を運んで頂きたい。

公開開始日 2019年4月6日(土)〜2020年3月

場所 ホンダコレクションホール 2階南棟 

営業時間 9:30~17:00 (曜日によって異なる)

料金 無料(別途ツインリンクもてぎへの入場・駐車料金が必要)


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