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アルミホイールの『クローム』と『スパッタリング』 同じメッキ処理でも大きな違いとは

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web

風合いや耐久性、コスト面で大きな違い

 ピカピカにメッキ処理されたホイールは今も昔も不動の人気。ところが、自動車のアフターホイールのカラー名称を見てもわかるように、見た目はメッキなのだが『クローム』と『スパッタリング』に分けられている。素人ではパッと見ただけじゃ違いが分かりにくい。今回は、両者の製法/質感/コスト/耐久性などを比較してみよう。

鏡面のような光沢感が魅力

 はじめに「メッキ処理」とは、物質の表面に金属の膜を形成させる技術のことで、「クローム(クロム)」や「スパッタリング」もその手法のひとつ。このような処理を施す目的としては、腐食やサビを防ぐことや見た目を美しくすること。ICカードなどには、メッキされた接触端子が利用されている。

 クルマのホイールで重要なのは、腐食を抑える「防食」と見た目の高級感を高める「装飾」で、当然ながらクロームとスパッタリングでは、それぞれ得意な面と不得意な面が存在する。まずはクロームから説明していこう。

 ひと昔前はホイールのメッキといえば「クローム」がスタンダードで、光沢感があって表面は滑らかに処理されており、硬度が高くて強い金属膜によって傷が付きにくいというのがメリット。製法としては、バフがけしたホイールにニッケルや銅といった金属を何層か重ね、電気的にメッキの皮膜を形成。最終的にクロームのメッキ処理を施して研磨するというもの。鏡のような美しさは、希少な存在で高級ホイールの代名詞にもなっている。

 非常に手間がかかるだけあって、コストはスパッタリングよりも高く、近年は技術力も大幅に向上しているが、すべての膜が金属なので一度剥がれると腐食が早まる傾向がある。

クロームに比べてコストは低いが難点もある

 対して「スパッタリング」は最初にグレーやブラックで塗装。続いて『真空蒸着』と呼ばれる手法でメッキの層を形成するというもの。真空にした容器のなかで蒸着させる金属を加熱し、気化または昇華(固体が液体になること)した金属がホイールに付着し、それが中間膜になるという構造だ。仕上げにトップコートを塗装すれば完成となり、下地の塗装によって色の濃淡がつきやすく、より個性的なルックスにできる。

 スパッタリングの製造コストはクロームより抑えられるが、塗装面と中間に相当するメッキ膜がクロームほど密着しにくく、剥がれやすいのが難点。また、下地やトップコートによる塗装なので、鏡のようなクロームと比べて肌のような表面となってしまうのがウイークポイント。

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