クルマの挙動操作のタックイン
次はFF使いが必ずマスターするべきテクニックとも言われた、急激なアクセルオフでリヤを動かして姿勢を変える『タックイン』だ。
昔のFF車はアンダーステアが強くサーキット走行で強い武器となったが、急に姿勢を変化させればスピンの確率が上がるのは自明の理だし、最近のクルマはスタビリティが高くタックインしようとしても、急にノーズがイン側を向くことは少なく4輪をシッカリ接地させて曲がったほうが安全で速い。
エンジン回転数操作のダブルクラッチ
最後は『ダブルクラッチ』と呼ばれる、シフトチェンジの際に用いたテクニック。手順としてはクラッチを切ってシフトレバーをニュートラルの位置に動かしたら、いったんクラッチを繋いでアクセルを吹かしてエンジンの回転を合わせ、再びクラッチを切ってギヤを入れて繋ぐ。
マニュアルのミッションにシンクロ機構がなかった時代には有効で、ギヤの入りがよくなりシフトミスを減らすこともできたが、シンクロ機構が採用されてからのミッションでは不要となった。硬いミッションオイルを使ったクルマでエンジンを始動した直後など、ごく稀にダブルクラッチを使うシチュエーションはあるものの、一般的には『消えたドライビングテクニック』と呼んで差し支えないだろう。