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「ソニー」「ナカミチ」「マッキントッシュ」! 昭和のクルマ好きが憧れた「1DIN」カーオーディオの世界

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

ホームオーディオでは“通好み”のブランドも

 広報資料を見ただけでは納得できない、何事も自ら実体験しなければ説得力のある記事は書けない……そんな信念の筆者ながら、前段に書いた“実話”で身銭を切り尽くした(!)ため、以下にご紹介するのは、筆者自身、憧れつつも遂に自ら試すことがなかったブランドだ。

TD-1200

 そのひとつがナカミチ。細かな技術の話は省くが、ホームオーディオではメジャーなブランドとはひと味違う凝った技術、メカニズムでプロやコアなマニアから圧倒的な支持を集めていた日本のブランド。カーオーディオへの進出は1983年からで、スライドドア方式のTD-1200、車内での安定したテープ走行を求めたメカ採用のTD-700などの“名機”が揃っていた。上質な音に見合う、ブラックパネルのクールなデザインも多くのファンを魅了した。TD-1200

3代目レガシィにメーカーオプションとして設定されたマッキントッシュも

 一方でアメリカのハイエンドのオーディオブランドとしてマニア垂涎の的でもあるマッキントッシュが作るカーオーディオも、注目せざるを得ない存在だった。驚いたのは、3代目レガシィ(BE/BH型)以降、何とメーカーオプションとしても設定されたということ。

 3代目レガシィの登場時、とある雑誌の取材で現物を初めて見た筆者は、度肝を“抜かさせられた”というか、その場で「マッキントッシュを聴くためにレガシィの新車を1台ください」と言いたい衝動にかられたほど。マッキントッシュ

 柔らかで瑞々しい音は紛れもなくマッキントッシュで、とある日本の老舗カーオーディオメーカーが関わっていただけあり、カーオーディオとしてメカ的信頼性の心配も要らなかった。3代目レガシィでは、CD/カセットで始まり、CD/MDも用意されていた。

 レガシィのシステムは一般には入手できなかったが、一方で市販版が写真のカタログ(1995年)のモデルで、ブルーのバックライトに浮かび上がる表示部やMcIntoshのロゴ、艶アリ黒のパネル面とシルバーで縁取られたダイヤル、スイッチ類など、まさしくホーム用のモデルをそのままコンパクトに凝縮したような趣(参考までに写真ではホームのカタログの1ページと一緒に撮ってみた)。マッキントッシュ スペック、音質が大事なのはもちろんだが、気に入った音を雰囲気とともに楽しむ、嗜むこともオーディオではとても大事だ。そのことを小さなワンボディで存分に体験させてくれる、カーオーディオの歴史に残るモデルだった。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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