マン振りしたけど歴史的三振! 知る人ぞ知るホンダ「ロゴ」の功罪とは (1/3ページ)

マン振りしたけど歴史的三振! 知る人ぞ知るホンダ「ロゴ」の功罪とは

この記事をまとめると

  • ヒット作「シティ」の後継モデルとして「ロゴ」が登場
  • 5つのテーマを掲げたホンダ渾身のコンパクトモデル
  • 肝心の「走り」に難があるなどヒット作にはならず

チャレンジし続けたホンダ、その影で沢山の失敗も……

 ホンダというのは面白いメーカーだ。例えば自動車メーカーとなるためにモータースポーツの最高峰であるF1に参戦して勝利を挙げたかと思えば、大ヒットした軽自動車のマーケットを捨てて小型車への専念や地球的に大問題だった排ガス規制に対応するCVCCエンジンを開発。さらに、当時まだ強豪メーカーではなかったのに日本車メーカーで初となる北米で工場生産を開始するなど、その経営はチャレンジングであった。

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CVCCエンジン画像はこちら

 ほかにも有名なところでは、商売目的ではないであろう二足歩行ロボットのアシモを作ったかと思えば(障害者向けの補助機器として現在は実用化されている)、無謀と言われた個人向け航空機のホンダジェットで大成功を遂げるなど、とにもかくにも話題性に事欠かないメーカーだ。Honda Jet画像はこちら

 そんなホンダだから空振りも多々あるのだが、こと4輪でくくるとその例に当てはまるのがひと世代で終わってしまったロゴが思い起こされる。

大成功を納めたシティの後継モデルとしてロゴがデビュー

 以前紹介した初代シティの登場は1981年。時代を先取りしたコンセプトと奇抜なTVコマーシャルで、ホンダは一躍老若男女の憧れの的となったが、2代目は1986年から1993年で販売が終了。初代シティは背が高くてターボもあって、エボリューション的なブルドックもあり、話題が満載だった。

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 2代目はなんとワイド&ローのフォルムで走りの質は高いものの、初代のイメージが強く「これがシティ?」と揶揄されながらも、モータースポーツでは長きに渡って大活躍。この2代目の成功が、ホンダのコンパクトカー(リッターカークラス)の入口を作り出したとも言える。そして、空白期間を経て1996年に3代目が登場するのかと思われるなかで、その後継車として登場したのがロゴだ。ロゴ(5ドア)画像はこちら

5つのテーマを掲げて「ちょうど良い」を訴求

 1996年10月に登場したロゴは、「テーマ1/キュービック・パッケージ(広く、快適に、使いやすく)」、「テーマ2/スマート・カジュアル・デザイン(ホンダならではの洗練)」、「テーマ3/ハーフスロットル高性能(常用域で実感できるハイパフォーマンス)」を掲げる。さらに「テーマ4/クラストップ水準の安全性(アクティブ&パッシブ トータル・セーフティ)」、「テーマ5/省資源・環境対応(多くの人が乗るクルマとして果すべきテーマ)」と、この時代の多くのユーザーが乗るクルマとして果たすべきテーマが重要なコンセプトだった。ロゴ(5ドアリヤ)画像はこちら

 そのロゴは初代シティの現代的解釈と呼べるようなスタイリングで、まさに「キュービック・パッケージ」にピッタリのスタイリング。いささか無個性で力強さやスポーティなイメージは持ちにくいが、それゆえに毎日一緒にいても飽きのこない、日常に溶け込む柔らかさを感じさせるものだった。

 車名となるロゴの由来は、ラテン語のLOGOS(言葉・意味・理性)から名付けられたのだが、開発コンセプトは「ちょうど良さ」。3ドア・5ドアとも全長3750mm×全幅1645mm×全高1490mm、ホイールベース2360mmのコンパクトなボディサイズで、室内高を高めたことでのちのフィットにつながるような、クラスを超えた広い室内を実現していた。ロゴ(インテリア)画像はこちら

 全方向の良視界と高めのヒップポイントによる広い視界と、国内専用モデルであることから180cm以上の長身ドライバーのことをあまり考慮せず、逆に150cm代の小柄な人にも対応するシート設定と操作機能を日本国内向けとしたことで、幅広いユーザーにちょうど良いことを求めた。

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