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爆音すぎちゃダメ! ウインカーも信号も公道とは違う! サーキットに行くなら知っておくべき「独自ルール」たち

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

走行ラインを譲るときは避ける方向にウインカーを出す

 次はウインカーとハザードランプの使い方。公道であれば左折と右折の意思を表示するウインカーだが、サーキットでは後方から自分のクルマに迫るペースの速いクルマに追い越してもらうときにも使用する。例えば、右から抜いて欲しいときは左にウインカーを出せば、後続車は「右には寄ってこない」と容易に判断できる。ステアリングにしっかり手を添えておきたいコーナリング中などは別にして、安全に抜いてもらうためにも積極的に使う方が、抜く方も抜かれる方も両車にとって安全だと言える。左に避けるトヨタ86

 たまに「コッチから抜いて欲しいという方向に出す」という人もいるが、決して多数派ではないうえ感覚的にもしっくりせず混乱する恐れがある。サーキットや主催者に指定された場合を除き、自分が避ける方向に出すのがスタンダードだ。

抜かれる側がラインを変更して右往左往すると逆に危ない

 またハザードランプは公道なら停車するときに使うのが一般的だが、サーキットでは何らかの理由で低速走行するときに使用する。追い越しするときや追い越されるときの常識としては、遅いクルマは基本的に走行ラインを変える必要がなく、速いクルマが安全かつスムースに抜いていくことが基本だ。一般道では速いクルマが後方から迫ってくると、どうしても「譲らなきゃ」という気持ちが働きがち。ただし、サーキットで親切心からお互い進路を変えてしまうと、それが仇となって事故を誘発しかねないので注意しよう。筑波サーキットのロードスターレース

 ストレートで近くにほかのクルマがいないような場合を除き、抜かれる側は何もしないほうが危険な目に遭う確率は低いのだ。ココで気を付けたいのは「勝手に抜かせよう」といっても、コーナーでラインを変えないのが正解というワケじゃない。もしコーナーで後続車とラインが交錯するようなときは、先行車はイン側を開けてアウト側を走るのが大前提。ただし自分がすでにコーナーに向けたアプローチを開始していれば、先行車に優先権があり後続車はアウトから抜いていくはずなので、立ち上がりで外へ膨らまないように注意しながら走行するのがベストといえる。筑波サーキットの1コーナー

 また一般道ではトラブルの原因になることが多いハイビーム。サーキットでは自分が「ココにいるよ」と教える注意喚起であり、決して「ジャマだからどけろ」という攻撃的な意思表示ではない。仮に後方からハイビームで照らされても焦らず、自分との速度差を見極めたうえで対処しよう。

意外と認知されていないのが各サーキットによる排気騒音規制

 最後はマフラーの音量規制。道路交通法と無関係な場所とはいえ近隣住民や施設への配慮から、最近はサーキットが独自に一定の規制を設けるケースが増えている。袖ヶ浦フォレストレースウェイは95dBとかなり厳しく、また鈴鹿ツインサーキットや日光サーキットは105dB、本庄サーキットが100dBで桶川スポーツランドが99dBだ。R33型スカイラインGT-Rの走り

 山間部など住宅街から遠く音量が定められていないサーキットもあるが、直管のような常識を超える爆音は当然ながら注意されるだろうし、あまりに甚だしければ走行が認めらないことも十分に考えられる。以上のように公道とサーキットの常識は似て非なるモノが多い。

 初めて走行会に参加するときはブリーフィングをよく聞き、何かしら不明な点があれば必ず主催者に確認すること。事前にインターネットでルールやマナーを調べておくのも良いし、事故やトラブルが起きてから「じつは知らなかったんです」は通用しないので、しっかりルールやマナーを理解しておくことが大切である。

走行前のブリーフィング

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  • 走行前のブリーフィング
  • 筑波サーキットのロードスターレース
  • コースマーシャルから振られる赤旗
  • ロードスターレース
  • 赤信号で止まる3代目ロードスター
  • 左に避けるトヨタ86
  • 筑波サーキットの1コーナー
  • R33型スカイラインGT-Rの走り
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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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