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涙の生産終了! ピュアにも程があるほどピュアスポーツだったロータス・エリーゼの歴史

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人/Lotus Cars

ルックスは進化させても基本骨格はそのまま熟成

 いろいろな話が前後してしまうが、エリーゼとしては全体で大きくシリーズ(フェイズ)1~3へと進化を果たした。A型アッパー&ロアアームの前後ダブルウイッシュボーンサスペンションをはじめ、シャシーなどの基本メカニズムは当初のものをベースとし、グラスファイバー製のボディシェルのデザインは、シリーズ1、2、3と変遷があった。フロントのデザインで見ると、丸形ヘッドライトのシリーズ1、木の葉型ヘッドライトのシリーズ2と、ライト類の機能をひとまとめのハウジング内に収めたシリーズ3といったところが外観上の識別点だ。

2011年から顔がモダナイズされフェイズ3に

重さを感じさせない俊敏な身のこなしは唯一無二の世界

 さて、外観上の識別点などと怪しげな(?)表現をしているところがいぶかしげに思われた方もおられると思うが、じつは筆者はエリーゼには一度だけ試乗した経験がある(一度しか乗ったことがない、ともいう)。某自動車雑誌の取材でスポット的に取材の機会ができ、日帰りで東京と箱根を往復したことは覚えているので試乗したことは確かだ。だが、コアなエリーゼ・マニアの方からお叱りを受けるのを覚悟で書かせていただくと、あろうことか、そのときの試乗車がどのエンジンのどのシリーズだったかを正しくお伝えする自信がないのである。

シャシーむき出しのインテリアはまさしく「コックピット」

 アルミ剥き出しの幅広いサイドシル(フレーム)を蹴飛ばさないよう足運びに注意しながら乗り降りしたこと、スーパー7を思い出させる路面の近さ、ETC未装着だったか、まだ実用前のことで「小田厚」の料金所で低いドライバーズシートから手を伸ばすのに苦労したことなど。ノンパワーだが入力を与えればピクリと反応するステアリング、踏めば躊躇なく加速体勢に移るパワー感、それとまるでボディが架装されていないのではないか? と思わせる、羽のようなフワッとした身のこなし……。

 ひとえに軽量コンパクトなエリーゼならではの走りの世界観に、頭の中が真っ白になっていたのだと思うが(それでいったい当時、どんなレポートが書けたのだろう?)、周囲でエリーゼのオーナーはすでにいて「ああ、彼らはこの走りにハマっているのだなぁ」と思った次第。どうだろう、このぐらいの賛辞で、マニアの方にはお許しをいただければ幸いだ。

中古車相場は現在高騰している

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  • 1996年から2021年まで生産されたエリーゼ
  • 2001年にエクステリアデザインを変更してフェイズ2に移行
  • 2011年から顔がモダナイズされフェイズ3に
  • アルミ製のバスタブ型シャシーをボンド接着して剛性の高さを誇った
  • 中古車相場は現在高騰している
  • シャシーむき出しのインテリアはまさしく「コックピット」
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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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